お久しぶりです、「80年代後半の音楽館」の館長です。
普段は鉄道模型のページ「日常と、鉄道模型の部屋」(かんちょ)の方で、ブログを掲載しています。
元々このページは、「Yahoo!ブログ」から移ってきたのですが、曲や写真を扱っている関係上、著作権が絡みます。
Yahoo!ブログの方は、著作権料をYahoo!側で払っていたため、ある程度はOKだったんですが、こちらはダメな部分も有るようで、いったん中断していました。
元々「カセットテープを処分する前に、PCに曲を取り込んでから処分」という流れで、懐かしい物が多かったことから、紹介を行ってました。
取り込んでいたカセットデッキがダメになり、代替えで大事に保存していたカセットデッキ「GX-Z7100EV」を使おうとしたら、まともに動かずにテープが出てしまう状態・・・。
これが2012年の話なんですが、その際ネットで調べて「赤井電機はグリスの固着しやすい」という事が判明。そこまではわかったのですが、当時それ以上は情報が無く、メーカーも倒産していたので修理も不可という袋小路でした。
そこで、唯一新品で購入できた、TEACの「W-890R」というカセットデッキを購入。
しかし問題も有りました。
もうすでにいろいろな部品が欠品しており、「ドルビーはBNRのみ」「メタル非対応」「録音はノーマルのみ」と、カセットテープの音質を100%引き出すことが出来ない状態でした。
余談ですが、「3ヘッドは消滅(部品がない)」のは仕方ないとして、後継機はさらに「リバースも出来ない(部品がない)」状態でした。
そんな理由もあり、このページも宙ぶらりんになってました。
それから10年が経過、「YouTube」という動画が普及した今、ふとしたきっかけで「カセットテープ」をメインにしていた動画サイトにたどり着き、懐かしく思っていた所、私の諦めた機種の上位機を直して使ってました。
「もしかして、修理した動画もあるのか?」と思い検索してみると、有ったんですよ。しかも同じ機種で!
これはやってみる価値が有るなとチャレンジしてみました。
ここからが本編です(笑)
【A&D】GX-Z7100EV
持っているカタログからすると、1991年8月頃に検討していますね。
電源コードの製造が1990年になっていますので、1990年製ですかね。
「GXヘッド(3ヘッド)」を搭載して、当時79800円+税もしました。(購入も7万だったと思う)
当時は、別に再生用デッキに「TEAC R614X」だったかな?とマランツ製のデッキも持っていましたので、あくまでも「録音専用機」で購入しました。
その後DAT(デジタル・オーディオ・テープ)にシフトし、このカセットデッキはほとんど使わず(200時間ぐらい?)眠っていました。
まさか「グリス固着」という罠があるとも知らずに・・・。
話を現在に戻します。
動画だと、「電源を入れると勝手に空いてしまう現象」でしたが、私のもそれですね。
フロントパネル壊してまして、両面テープ装着・・・・悲しいorz
それは別として、正常だと「扉を閉めると左右のキャプスタンローラー(ゴム)が上がる」らしいのですが、確かに上がってません。
その根元のグリス固着なようです。
とりあえず開けてみます。
見る人が見るとわかるみたいなのですが、黄緑のコンデンサは大手メーカー製で、かなりの高音質で、ハイグレードの機種しか使われないみたいです。
ざっと見たところ、「コンデンサの妊娠(膨らみ)」や「液漏れ」は見あたりませんので、このままで行けそうです。
ヘッドが上がっても、ゴムのローラーは上がってきませんorz
下にある黒いゴムが「キャプスタンローラー」なんですが、そこの取り付け部分のアームが左右に伸びてピンに刺さってます。
そのピンの部分の固着のようなので、そこに「無水エタノール」で浸してグリスを溶かします。
私の場合、左側の固着が強く、手で上げ下げしたもかなり堅かったのですが、小一時間動かしたら、徐々に動くようになってきました。
左側がもう少しで、ピンチローラー(銀の軸)に接触します。
※右側は接触して回転しています。
2時間ぐらい動かした結果、なんとか接触。
動作の方も、正常の動きに近くなってきました。
テープを入れてみると、ついにピークメーターも動作。
ライン出力をアンプに繋げた所、音が出ました。
組み上げて動作確認した所、確かに音は出ます。
しかし、高音質というわけでは無く、ラジカセ音質・・・。本領発揮していませんorz
仕方ないので「ヘッドアジマス調整」という、ヘッドのあたりを、左右のネジを動かすという形で調整した所、テープの調子がおかしくなりましたorz
よく見たらネジが三本有り、違うのを動かしてしまったようです。
この調整は時間掛かりましたが、なんとかまともになっていきます(1時間は調整)。
実際の所、10年以上動かしていないので、他の箇所も動きが悪かったり、電気の流れも悪くなっていて音質が下がっていると判断。現在、数本のテープを順番に流しています。
結果、本来の音に近い音質になってきました。(ラジカセ録音音質なのに、まともな音に聞こえる)
(若い世代の人が興味をそそるかもしれない、1980年後半当時のカセットの写真)
とりあえず半日ぐらい連続再生してみてどう変わっていくか、様子を見てみるつもりです。
テープ自体の固着もあるみたいで、全部早送り、ひっくり返して早送り(巻き戻しは現在固着気味)、その後再生という流れです。
エアチェック(死語)した曲もまともになってしまうのが、結構笑えます。
今はピンプラグからDAコンバーターに入れて、出力がUSB経由でPCに取り込める機械も有るみたいですね。
取り込みの再開は、もう少し先になりますが、当面当時のカセットの紹介を行っても、面白いかなと思ってます。
以上、「まさかの、カセットデッキがよみがえる」でした。