今回は、「遊戯王OCGの10期の環境を大雑把に振り返ってみた」という内容のブログです。


🔲2.まだまだ10期の始まり 2017年7月〜2017年10月(【十二獣】の終わりとリンク4界の圧倒的切り札の登場)


◎概要

前環境トップの【十二獣】に最後のメスが加えられる事となります。


9月には「EXPACK2017」が発売され、海外新規テーマである【SPYRAL】【サブテラー】が登場しました。この2テーマは後の環境で活躍する事となります。



◎リミットレギュレーション(2017-07-01)


1.新禁止カード(1枚)

●《十二獣ブルホーン》:無制限→禁止


2.新制限カード(3枚)

●《真竜剣士マスターP》:無制限→制限
●《ドラゴニックD》:無制限→制限
●《妖精伝姫-シラユキ》:準制限→制限


3.新準制限カード(14枚)

●《命削りの宝札》:無制限→準制限
●《テラ・フォーミング》:無制限→準制限
●《神の通告》:無制限→準制限
●《EMペンデュラム・マジシャン》:制限→準制限
●《黒き森のウィッチ》:制限→準制限
●《彼岸の悪鬼 スカラマリオン》:制限→準制限
●《レスキューキャット》:制限→準制限
●《異次元からの埋葬》:制限→準制限
●《儀式の準備》:制限→準制限
●《機殻の生贄》:制限→準制限
●《ブラック・ホール》:制限→準制限
●《ユニオン格納庫》:制限→準制限
●《揺れる眼差し》:制限→準制限
●《竜の渓谷》:制限→準制限


4.無制限カード(8枚)

●《カオス・ソルジャー-開闢の使者》:準制限→無制限
●《慧眼の魔術師》:準制限→無制限
●《ゴヨウ・ガーディアン》:準制限→無制限
●《終末の騎士》:準制限→無制限
●《DDスワラル・スライム》:準制限→無制限
●《爆竜剣士イグニスターP》:準制限→無制限
●《氷結界の龍 ブリューナク》:準制限→無制限
●《洗脳-ブレインコントロール》:準制限→無制限





◯規制:

前環境トップの【十二獣】【真竜】から、十二獣ブルホーン禁止カード、真竜剣士マスターPドラゴニックDの2枚が制限カードとなりました。他、アドバンス召喚軸【真竜】のドロソであった命削りの宝札準制限に規制されました。

また、神の通告テラ・フォーミングといった汎用カードも規制を受けています。テラフォの規制は、パワーカードの9期フィールド魔法の増加が背景にあります。


◯緩和:

ブラック・ホールがまさかの緩和。実に7年ぶりの制限緩和でした。環境の高速化・効果破壊耐性持ちの増加・Pを始めとした1回の全体除去程度など元ともしないデッキの増加が背景にあります。

他、ABCデッキの必須カードのユニオン格納庫が準制限に緩和され、活躍の兆しが見られるようになりました。



◎環境




ブルホーンが禁止カードとなったため、【十二獣】は環境から姿を消しました。

一方【真竜】は規制を受けたものの、地力の高さで引き継き環境トップを死守しました。

また、格納庫の緩和で【ABC】も環境に少し姿を見せるようになりました。

その他、DBPで登場した【魔弾】が手札から魔法罠を撃つ特異な戦術で、環境候補として注目されました。



◎この時期に登場した注目の新規カード

1.《ヴァレルロード・ドラゴン》(「CIRCUIT BREAK」収録)


アニメ遊戯王VRAINSに登場する「リボルバー」の切り札であるリンク4モンスターです。

効果モンスター3体以上と素材指定は重いですが、打点3000、モンスター効果の対象耐性、フリーチェーン&チェーン不可の打点ダウン効果、殴った相手をダメステ開始時にパクる、と非常に優秀。

3つ目の強奪効果が対象を取らないので、突破力の高さは随一です。



2.《リンクリボー》(最強ジャンプ(2017年9月号)付属カード)



リリースして攻撃モンスターの攻撃力を一時的に0にする効果を持ちますが、このカードの真価は「レベル1モンスター1体」という極めて緩い素材指定。墓地へ送られた場合に発動する効果を能動的に使うプレイングが可能で、多くのレベル1モンスターの評価を高めました。

発行部数の少ない「最強ジャンプ」の付録限定カードだったため、一時は雑誌本体の4〜5倍の値段が付きました。



3.《亡龍の戦慄-デストルドー》(「CIRCUIT BREAK」収録)



レベル7の闇属性・ドラゴン族のチューナーで、場のレベル7以下のモンスター1体分のレベルを下げつつ手札か墓地から特殊召喚できる」という効果を持ち、このカードを使えば簡単にレベル7Sを出せまふ。その際、LPを半分支払う必要があるので、LP損失に見合った制圧盤面作りが求められます。

また、闇属性なので終末やダグレ、ドラゴン族なので渓谷や霊廟、などでデッキから墓地へ落とする手段も豊富です。

このカードの登場は後にとあるカードを禁止カードに追い込む事になります。



4.《メタバース》(「CIRCUIT BREAK」収録)


「デッキのフィールド魔法を発動するか手札に加える」という罠カードです。テラフォと違って引いて直ぐに使えませんが、フリーチェーンで発動できるメリットがあります。

今回準制限に指定されたテラフォの調整版として出たカードでしたが、後にとある理由で悪用される事になります。



5.《拮抗勝負》(「CIRCUIT BREAK」収録)



BP終了時にしか発動できませんが、相手の場と自分の場のカードの数が同じになるように相手が場のカードを墓地へ送らなければならない」という特異な除去能力を持つ罠カードです。これはルールによる墓地送りなので、効果耐性は一切通用しません。自分の場にカードがなければ手札からも発動できる高い奇襲性も持っています。

BPさえ行えればほぼ確実に除去を遂行できるので、先攻1ターン目に築かれた制圧盤面突破札として採用されました。



6.《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》(「EXTRA PACK 2017」収録)



【SPYRAL】の新規ですが、このカードはOCG先行発売のリンクモンスターです。

相手のデッキトップを当てればSPYRALをリクルートでき、デッキトップを事前すれば確実にリクルートが狙えます。

このカードを手にした【SPYRAL】は次期環境で大暴れします。



7.《サブテラーの導師》(2017年Vジャンプ11月号)



【サブテラー】の新規ですが、このカードはVジャンプ11月号で発売されたOCG先行のモンスターです。

リバース時にサブテラーカードを何でもサーチできます。

詳しい説明は後にしますが、このカードを主軸とした通称【導師ビート】と呼ばれるデッキが後の環境で活躍する事になります。



◎まとめ

1.【十二獣】が環境から姿を消す。【真竜】は弱体化を受けたが環境トップを死守

2.《ブラック・ホール》がまさかの制限緩和

3.リンク4界の切り札《ヴァレルロード・ドラゴン》が登場

4.海外新規の【SPYRAL】と【サブテラー】が登場し、後に環境デッキの一角として活躍



今回はここまで!
次回は「遂にリンク環境到来!? 2017年10月〜2017年12月 (SPYRAL一強時代)」です。