相続放棄について、以下のようなお問い合わせをいただくことが結構あります。応答形式でご紹介します。
問
父には多額の借金があるという話があります。
父はまだ亡くなっていませんが、私に借金が降りかかってこないか不安です。
そこで、「相続放棄」というものがありますので、早速それを利用したいです。なお私は東京在住ですが、父の住所は沖縄県名護市です。
そこで、私のすべきことや費用を教えてほしいです。
回答
このたびはお問い合わせをいただき、誠にありがとうございます。
さて、相続放棄は、お父様の生前にすることはできません。
お父様に万が一のことがあり相続が実際に開始しますと、相続開始を知った日から3か月以内に相続放棄をすることになります(民法915条1項本文)。
相続放棄の申立てをする裁判所は「管轄」で決まっています。「被相続人(亡くなった方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所」に行うことになります。お父様が沖縄県名護市に住み続けるのであれば、那覇家庭裁判所名護支部あてに申し立てることになります。
この3か月を熟慮期間といいます。相続放棄するかどうかを熟慮するための期間という意味です。ただし、予め期間伸長の申立てを行えば、熟慮期間をさらに概ね3か月程度伸ばすことができます(民法915条1項但書)(相続開始後、熟慮期間経過前に期間伸長の申立てを行わないと伸びませんので注意)。
★相続放棄の手続きは下記の裁判所のURLをご参照ください。ただし、家庭裁判所ごとに「ローカルルール」があることがあります。念のために那覇家庭裁判所名護支部あてに電話をして聞いてみてもよいでしょう。
https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_13/index.html
相続放棄の手続きは、ご自分でする方も多いです。
ただし弁護士に依頼することもできます。
弊所の場合ですと15万円プラス消費税の手数料を申し受けます(書類取り寄せや郵送費などの「実費」は別途申し受けます)。
上記のとおり相続放棄の手続きは、お亡くなりになるまではすることはできず、
それでまでにできることは、万が一の場合に備えてお父様の財産(債務の有無を含む)を調査しておくことです。