大好きな「羊たちの沈黙」の続編で大好きなリドリースコットが監督ということで超期待して見た「ハンニバル」。
それがアレだったので全く期待しないで見た今作。
ストーリーは映画一作目の「羊たちの沈黙」直前までの話で監督はブレット・ラトナー(「ラッシュアワー」シリーズ)脚本はテッド・タリー(こちらは「羊たちの沈黙」の脚本家)で2002年の映画です。
うわぁ最近の映画かと思ったらもう20年近く前の作品なんですねぇ。
BSでやっていたのを録画して初めて見ましたが面白かったです。
不思議なのはその”面白さ加減”で、「羊たちの沈黙」と全く同じ面白さなんです。
超えてもなければ下回ってもいない。
完璧に初見の「羊たちの沈黙」と同じ面白さを味わえます。
「ハンニバル」を無かったことにすれば大好きなテレビシリーズの2話目を見たような感覚でした。
元々は犯罪心理捜査官の話でしたがその後FBIの実態が映画化されて日本人の中のFBI神話が崩壊した今、この映画を見てどうなのか?と思ったのですが全く心配はいりませんでした。
優秀な刑事がプロファイリングとはほぼ無関係に犯人たちと頭脳戦・心理戦をする映画です。
(今となってはプロファイリングによる犯人特定って印象操作・証拠ねつ造の合わせ技で冤罪事件の温床にしかなっていないですもんね。)
「エクソシスト」とか「オーメン」とか「エンゼルハート」みたいな悪そのものとの対決という切り口もこの映画を普遍的な名作にしているところでもあります。
残酷だったり怖いという表現には当てはまらない”禍々しい”悪。
「ダークナイト」とか「ジョーカー」を見て”純粋な悪に魅せられた”的な人達は是非本作を見て”もうワンランク上の悪”に触れて見てはいかがでしょう。