親不知を4本同時に抜歯したので、記録として書いておく。
4本同時に抜く事になったのは、
普通に虫歯の治療で通院して何か所かの歯を治しているうちに、なぜか直したはずの場所が痛む…となり
その理由が「横向きに生えている親知らずが歯全体を推してきている」為でした。
これは放っておいても良くなる事は無いので、4本すべての親知らずを抜くことになった訳です。
親不知を抜くまで、膿胞が2か所発生したり色々あって1年以上の治療をはさみ
ようやく親不知の抜歯手術の決行となりました。
4本同時なので全身麻酔で2泊3日でした。
入院初日:
2時に入院。お昼ごはんとお風呂は家で済ませて来ることになっていた。
次の日の13時半からの手術なので、ここから丸一日近く絶食なのか~と思っていたら
しっかりと夕食が出た。病院食はマズいって聞いてたけど普通に美味しくて全部食べた。
部屋着に着替えてのんびり過ごす。
22時以降はお水も禁止になり兎に角寝る事に集中した。
入院2日目:手術当日
朝ごはんは勿論なし。8時頃に手術着?と紙の帽子、T字帯が渡され着替えて再びのんびり過ごす。
水も飲めないので喉の渇きがちょっとしんどい。
11時くらいだろうか点滴が始まって、13時半前にはトイレを済ませておいてねと言われ、13時10分頃にトイレを済ます。
歩いて手術室へ。
名前と手術する箇所を聞かれ答える。
手術室の台に上がって寝転がると酸素マスクの様なものをあてがわれ意識がふわふわしだす。
看護師2枚が私の身体の周りで忙しなく動いている。手足を固定されたり胸の辺りに色々張られているのが分かった。
けれどすでに意識は薄らいできていて麻酔師の「まだ眠りませんよ~深呼吸してくださ~い」
と言われ言われた通りにすると「じゃあお薬入れますよー」という言葉を最後に
意識はなくなった。
意識が戻って来て「聞こえますかー?深呼吸してくださーい、手をグーパーできますかー?」
との指示が分かったので朦朧としつつもかろうじて動かせるのが呼吸と手なんだなと理解しつつ動かした。
「じゃあ鼻の管抜きますよー」と聞こえ、ずるずるっと鼻の中を管が動くのが分かってウッとなり
痛いような気持ち悪いような感覚。だけどやはり朦朧としているので割とすぐにどうでもよくなる。
目は開かず、体も全く動かせず、ただ音だけが聞こえていた。
今ストレッチャーで部屋に向かってるな、いまベッドに移動させられたな、と分かるけど
未だ体は動かず目も開けられず朦朧状態。変な感じだ。
意識がはっきりしてきて次に感じたのは激しい喉の渇きと、尿意…
「めっちゃ水飲みたいし、めっちゃトイレ行きたい」
私の目覚めの第一声がこれだった。
どうにもこうにも尿意が我慢できずにいるとお尻の下に桶の様なものを入れられ、ここでしてくださいと。。
いや無理だ!
トイレだけはトイレじゃないと無理だ!!
しかし全身麻酔が覚めたばかりで起き上がる事は禁じられておりこのようにするしかないのだと。
何とか気持ちをトイレである事に様に切り替えようにも無理だ。
気持ちよくおねしょをしているのだと、そう思えば出来るのでは!?と思うとsほんの僅かに出来たが
未だ残る残尿感…早くトイレに行きたい
術後の私の頭の中はトイレでいっぱいだった。
1時間か2時間経った頃だろうか、何時なのかはわからなかったが再びの激しい尿意。
心臓辺りにつけられているモニターが私の異常な鼓動の速さを伝えてくれたので
ナースコールを推さずとも看護師さんが来てくれた。
「どうしました?何かドキドキしちゃった??」と聞かれたので
「めっちゃトイレ行きたいです。もうほんと、トイレじゃないと無理なんです…ホント無理…ウウッ」
必死だった。
担当医が車いすでの移動ならトイレに行ってもいいとの許可を出してくれたので
私はようやく普通のトイレに行くことが出来、目覚めてからずっと頭の中を占拠していた
トイレ行きたい欲が解放され涙しそうになったのは言うまでもない。
そして手術室に行く直前にもう一度トイレを済ませておくべきだったと激しく後悔したのであった。
それからは気持ちも落ち着き、たくさんの器具からも徐々に解放され
19時には、割とたっぷりの量のお粥や玉子豆腐、細かく刻まれた煮物の様な物等が出されたが
口の中は血の味と痛み、口の端も両方切れているし、発熱によるけだるさで、食欲なんてものは湧いてこず。
しかしお腹は空いている。ほんの数口食べたのみではあったが、お茶やお粥のなんと美味しい事!
もうちょっと食べたい気持ちとは裏腹にやはり食べられずその日の夕食は終わった。
歯磨きは出来なかった。
その後、口の中に血がたまるようになる。口を動かしたからだろうか。
最初は飲み込んでしまっていたがやはり気持ち悪いのでティッシュに吐き出す。
何度吐き出しても口の中にたまる血液。
時折血のゼリーの様なものが混じって気持ち悪さは倍増。なんだよこれ~~とまじまじと見ているその間にも血がたまってくる。何度も吐き出していたのでゴミ箱はすっかり血のティッシュで山盛りになっていた。
ようやく口の中の出血が落ち着いてきてようやく眠りにつく。20時頃だろうか。
昨夜のうちに酸素マスクは外され顔の周りが楽になった。
心拍を見る器具も小さなものに付け替えられ楽に。
次に目が覚めた時には病室の電気は消えており消灯の時間は過ぎているようだった。
そして丁度看護師さんが検温に来て「そろそろ痛み止めも切れてくると思うので痛み止め飲んでくださいね」と錠剤をわたされ、すぐに飲む。
起き上がってみるともう既に痛み止めの効果が切れていたのか顔中が痛んだ。
そしてトイレに連れて行って貰った。
(トイレに行くたびにナースコールを推し付き添ってもらわなければならないのがちょっと申し訳なく、
検温に来た時や薬を持ってきてくれた時にトイレ行ってもいいですか、と言って連れて行って貰っていた。
完全にトイレがトラウマである。)
入院3日目:退院日
またいつの間にか眠っていたのか気付けば外は明るいようだったが、病室の電気がまだ
点灯していなかったので6時前なのだろうと判断した。
やる事もないし動けもしないので二度寝しようとウトウトしだした頃電気が点き検温の時間になり
再び痛み止めを飲みトイレに行った。
気持ちとしては「今日ほんとに退院していいの!?」って位まだ体に力が入らない感じもしたし顔もパンパンだ。
朝ごはんは、お茶、お粥、梅ペースト、ヨーグルト、小さく刻まれた煮物の様なスープの様なもの。半分以上食べた。やっぱりおいしい。全部食べたいけどお腹いっぱいだった。
歯磨きはおそるおそる。奥歯を磨くのは怖いし歯ブラシが奥まで入らないので本当に軽くだ。
うがいをすると血が混じっていた。
9時頃、歯科の外来で手術後の消毒と抜糸の予約をと入院着に心拍のメーターと配線が繋がれたままの姿で一般外来の人たちと共に椅子に座り順番待ち。
何故…外来なんだ…。
部屋に戻るとすぐに看護師さんが来て10時半頃にはお会計できますから着替えて受付に行ってくださいとの事。
それまではのんびり過ごしててくださいと。
入院着から自分の服に着替えると不思議と病人の気持ちは消えてゆくもので。
お会計を済まし、帰路に。
病院から家までは1.5キロほど。歩いて帰った。
本来あまり動き回る事は血液の流れを良くしてしまい傷がうずいたり出血したりするのでしてはいけないと言われていたが、
特に迎えに来てくれる当てもなかったのでのんびりと歩いた。無事に家にたどり着いて一息ついたらちょっと出血。
未だ熱は7度を超えていたがもうずっとこの状態なので熱っぽさは感じていない。
約2日、お風呂に入っていないのですぐさま風呂に入りたい…でも出血してる今風呂などダメだろうと判断し、1時間ほど部屋で横になってからシャワーを浴びて荷物を片づけた。
食事だけはお粥や離乳食の様なものしか食べられない。
これを書いてるのは手術から3日目。
未だお粥と、よく煮込んだジャガイモたべてる。思いっきり奥歯使う食べ物食べたくてたまらない衝動に駆られている。肉食べたい。