この日ほど、優とこつめに申し訳ない気持ちで

溢れたことはないし多分この先もないだろうな





1分たっても、1時間たっても、

追い討ちをかけるように幸せがやってくるから

その度に「あぁ〜2人よごめんね〜〜〜」と

心の中で唱えた。ニヤニヤしながらね。



何故ならば2人はお家でお留守番。







そして、わたしは!


五つ星ホテルの《ふふ熱海》へ!!!!!!





母と2人きり、

母と娘の2人旅である!!!!!! 


本当に申し訳ないねぇ…ニヤニヤ(満面)











わたしの母の見た目はblogにもSNSにも

しっかり載せたことはないかもしれないけど

145cmの超小柄な母。



足なんてもやしのように細いし手なんて何も掴めなさそうにスルリと生えている。


こんな小さな小学生くらいしかない母から

どうやって178cmにまで育った弟が生まれてきたんだろう。








そんな誰がどう見ても「かわいらしい」母だけど

わたしはこの人以上に逞しい女性を知らない。


中身は本当に逞しさの塊そのものである。笑






弱音を言っていることを聞いたこともないし

愚痴や文句をこぼしてるところも見たことない。

まあ多分それは子供のわたしたちの前では

見せないようにしていた母の強さであって

全くそんなことがないということではないと思うけど

それでも人に見せない弱さがあるのだとしたら

それはその人の最大の強みでもあると思う。


そうしてわたしがそう思うように母は実際に強い。









今のわたしは出産に怯える時がたまにあって



この人も産んでる、あの人も産んでる、

だからわたしにもできるはず!!とは

恐れ多くて思えないけど



わたしにはこの母の血が少なからず通ってるんだから

だったらわたしにも出来るかもしれない

…とはちょっと思える。








そんなわたしに不確実な自信を与えてしまうほどの母だけどやっぱり強かった。







熱海には母の運転する車で、首都高を飛ばして

はるばる1時間半弱かけて行くんだけど



この車線の取り合いでバトルになるような首都高をまるで自分の敷いたレールであるかのようにぐんぐん飛ばしていく。





ブブブンと信じられない低音を轟かせながら颯爽と駆け抜けて行くポルシェにも怯まず


うちの車の10倍くらいありそうなトラックに煽られても動じもせず



ちっさなその身体を精一杯に伸ばして

Queenの「I was born to love you」をBGMに

ノリノリで歌いながらかっとばしていく。




ナビも見ない、運転もしない、ただただお腹を抱えてるだけの妊婦を助手席に添えて。








そうそう、うちの母の高速に乗る時のテーマソングはさっき書いたQueenの「I was born to love you」



どうしてかわからないんだけど

わたしが物心ついたあたりの頃から高速に乗る時にはこの曲がかかってた。


で、この曲が流れると母は悠に時速100kmを超えたスピードで高速を駆け抜ける。




もちろんスピード違反にならない範囲での話なんだけど、

それでも隣を走る車を次から次へとごぼう抜きしていくほどの早さだった。


母にはカーレーサーの血でも混ざってるのかもしれない。






わたしはただただ隣に乗ってなにもせず

ぼーーっと、「この人強いな…」と思ってたらあっという間に着いた。


多分母が飛ばしたんだろな。








元々、2人で旅行をしたことがなかった私たちは

わたしが大学生の頃は


「社会人になって落ち着いたら行こうか」と話し

社会人になって落ち着いたころになれば

わたしがプロポーズされた!結婚する!と家を出て



じゃあ挙式して落ち着いたら…と話したかと思えばコロナがやってきて、


コロナが落ち着いたら…と話していたものの

時は流れてわたしも年齢を考える歳になり妊活に踏み切ることにした。






そうして授かった命に幸せになったのは

間違いないんだけど、心の中では

「結局母と2人で旅行に行けなかった」という気持ちが残っていたのもまた事実。。





でもそれは母も同じだったようで。






それで今回、健診も無事クリアしていて

わたしの体調に問題もないことと

父も「母と娘は2人で旅行に行っとくべき!」と

ノリノリで行かせようとしてくれたことと

母とわたしの「行くなら今しかない!」という気持ちで




両親が計画しておいてくれた旅行でした☺️





父とは2人で何度か旅行したんだよね。

父は単身赴任が多かったから、

行ける時間があったときには「もうこれで最後かも!」と惜しむように無理矢理行ってたけど



逆に母は近すぎて、離れることがなさすぎて

「まあいつでも行けるでしょう」と

思っていたことが仇と出た。


ずるずると行けないまま歳をとってしまったよ。







で、やっと今回何年越しかの願いが叶って

行けた場所が、熱海。プチ旅行。







メインは旅館で過ごす時間だったけど

あまりにも早く着いてしまったから

「アカオ ハーブアンドローズガーデン」という場所へ寄ることに!







季節が季節だったから満開!ってわけではなかったけど、


ネイルオイル使ったり、練り香水つくったり

普段見ないお花を眺めたりしてざっと2時間半くらい。








さっきまでポルシェに抜かされまいと

首都高で車をかっ飛ばしていた母が

隣で小さくなって香水の元になるオイルをくんくん嗅いでは悩んでた。

かわいかった。



結局匂い嗅ぎすぎて

「もうわかんないや〜多分全部良い匂い〜」

と投げ出してました。






それからやっとお楽しみの、ふふ熱海へ!!




あ、そういえばね、

わたしが母の血を確実に引いたといえることのひとつが「雨女」であること。


楽しみにしたらした分だけ雨が降る。

で、それは母も同じらしい。




ということはつまり、この日は雨。

そしてもれなく翌日も雨。



出発の前日も、そのまた前の日も、

そして帰ってきた次の日も、その次の日もすべて快晴だというのに。


わたしたちが旅行にいくという1泊2日のその日だけ見事に雨。あっぱれ。








で、見事に雨が降る中無事到着!
















この「ふふ熱海」は

父も、祖母も、祖父もみんな来たことがあって

すごく良いからと言っていたのもあるけど


1番は全部屋が離れになっているから

感染対策的にいいかなと思ってくれたことと

1日26組限定だから人数も少なく人とすれ違うこともほとんどないことが理由らしい。



チェックインや手続きが全部お部屋なのはもちろんだけど、

お食事も半個室で全員別れているし、

露天風呂もお部屋にそれぞれついているから

ほとんど出歩くこともなく、人とすれ違うこともなく、本当に好条件だったそうですほっこり



そしてそれだけじゃなくて、本当に全てが良かった…





1番はお料理が美味しすぎたこと。



なんでこんなに美味しかったのかわたしもわからない。


とにかく全部、余すことなく、全てが絶品。




わたしの知らない食材ばかりだったし

献立見ても読めない漢字ばかりだったし

なんならよくわからないまま食べてしまったものもあるんだけど

それも全部が全部ほっぺを落としにきていた。



















美味しすぎて泣きたくなるって本当にあるよね。





わたしが妊婦だったから生魚等を変更してもらっていたので

母と若干献立は違ったんだけど

それでもどれもが本当に本当におかしいくらいに美味しい。



もっと語彙力があればそれなりの表現ができるんだろうけど、もう私には美味しいを連呼するくらいしか伝え方がわからない。





お部屋も静かで落ち着く空間。















くつろぎすぎてメインの洋間と和室撮るの忘れちゃったよ。



温泉は露天風呂でもちろん独り占め。





エステがsisleyが運営してることもあって

お部屋にはsisleyの試供品があるし

アイスも飲み物も食べ放題飲み放題!





とにかくこの世の至福と言われるもの全てを

かき集めたような極楽で埋め尽くされていました。


天国ってこんな感じだったりするのかな。

まさに極楽浄土。





テラスからは花火が見えました。


やること知らなかったんだけど、

まさにサプライズ!









それでいて目覚めても至福は続いていて















お腹の中のお子が蹴り飛ばしてきて

きっとそれはもう「これ以上食べないで!胃が膨れて居心地悪いから!」ということだったとも思うんだけど


「ごめんね」と思いつつ朝ごはんも完食。

美味しいのなんのって。







本当に至福でしかない時間を過ごしました。




帰りの用意をしてるわたしに母がぼそっと



「産んだらこんならゆったりとした時間二度とこないからね、覚悟しな」



と言いました。

ちょっと笑って言ってた気がする。


いまこんな至福のかたまりのときに

そんな怖いこと言わないでーーーーーーーー!










そうしてふふを後にして、

奇跡的に雨が降らない予報だった1時間を狙って
「起雲閣」を少し見学しに行き、










帰路につきました。




楽しいことってどうしてあっという間なの〜
母の飛ばした高速より早く過ぎていく。





多分、しばらくは母娘2人で旅行に行けることはないのかもしれないけど

産まれたらこのゆったりとした時間を恨めしく思うほど忙しくなるのかもしれないけど





母と2人で旅行に行けたこの日が消えて無くなることはないし、

忙しい日々がきてもこの日の気持ちを思い出してまた頑張ろうって思えると思うし




今回母と2人で来れたことを思い出に変えて
大切に忘れないでいようと思いますほっこり





ちなみに、わたしがいない間、
優からはこつめの近況写真と共に
優の寂しがるお気持ちが都度送られてきました。


考えてみれば一緒に暮らしてはじめて離れる夜だった。

優は寂しくて一人で寝られなくて
リビングで灯りをつけたままこつめを抱いて
ひとり眠りに落ちたらしい。



その頃わたしはきっと母とアイス片手に
夜のふふを遊び尽くしてたな。


こつめはわたしも聞いたことのない遠吠えの練習をしはじめたらしい。






きっとわたしが恋しくて呼んでたに違いない。
(多分ちがう)


2人とも寂しい夜を本当にごめんね
その間わたしは極楽浄土にいて本当にごめんね




そしてママ、運転から予約からお金まで
全部してくれてありがとう。

何故か優とこつめのお土産まで出してくれて
結局わたしは1円も出すことないまま
ほんとうに何もしないただの妊婦であるだけで
今となれば多少申し訳ない気持ちもあるけど
あの日はただただしあわせでした。
また連れてって。





   follow me & about me    ▶︎instagram : @164_1275 / @my_lu75
 ▶︎twitter : @164_1275(New!)
 ▶︎minne : @robin
 ▶︎Youtube :@ourvlog(New!)
 ▶︎Rakuten ROOM : @164_1275