バランス美容研究家AZUMAです。
比較認知科学の専門家、川合信幸さんが解説する「怒りの感情」についての解説がとても分かりやすかったので個人的見解を交えて紹介します。
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怒りの情動は左脳の前頭部が活性化し、左右の脳活動がアンバランスな状態になる事で起こる事が科学的にも判明しています。
大学生48人に飲酒年齢引き下げについて意見を聞き、その意見を別の人が批判的に評価する怒り喚起実験が行われました。
▼意見に対する批判的コメント▼
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大学生の人が作成した文章とは思えませんでした。作者の人には頑張って大学で勉強して欲しいです
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といった侮辱的な言葉を48人全員に見せ
○脳波
○心拍数
○皮膚電気反応(汗)
○人や物に危害を加えようとする攻撃性の度合
○嫌な気持ちになり不愉快に思う不快感の度合
を計測。
批判のコメントを見た全員が頭に血がのぼり前頭葉がアンバランスになり左脳だけが活性化した状態になりました。
更にそこから謝罪がある・無しで24人ずつのグループに分けて反応を計測すると
▼謝罪無し▼
脳波 >>> アンバランス
心拍 >>> 急上昇
汗 >>> 上昇
攻撃性 >>> 上昇
不快感 >>> 上昇
▼謝罪あり▼
脳波 > 均衡
心拍 >> ゆるやかな上昇
汗 >>> 上昇
攻撃性 > 上昇なし
不快感 >>> 上昇
この結果から、謝罪が全ての怒りを抑える訳ではない事が判明しました。
謝罪が有効なのは怒りの"攻撃性"であって不快感にはあまり効果が無く、
つまり謝罪は自分に攻撃性が向かないようにするには有効ですが、不快感に対してはほとんど意味を持たないのだそうです。
ただし、謝罪は場合によっては必要な事もありますよね。
【例】ビジネスマンが電車が遅れた事により5分遅刻してしまった時の謝罪
▼謝罪に入れると効果的な要素3つ▼
・責任承認
・悔恨
・補償 /解決策
ビジネスマン
「申し訳ございません!
連絡も取らずに ご心配かけたとも思います。
せっかく貴重な時間を頂いたのに本当に申し訳ございません。
電車が遅れておりました。
連絡をしようと思ったのですけれど
本当にふがいない事に連絡先をケータイに入れていなかったんです。
本当にご迷惑をおかけしました、申し訳ございません。
5分遅れてますけれども
後ろにいかないよう的確に進めますので
どうぞよろしくお願い致します。
≪ポイント解説≫
悔恨ワード
「せっかく貴重な時間を頂いたのに」
責任承認ワード
「ふがいない事に連絡先をケータイに入れていなかったんです」
補償・解決策ワード
「後ろにいかないように的確に進めます」
5分の遅れを取り戻せるかどうかはビジネスマンの力量によりますが、まだ許容範囲に収まる謝罪かと思います。
▼逆に謝罪で絶対にしてはいけない事▼
・正当化
・言い訳
・問題の軽視
・逆ギレ
ビジネスマン
「すいませ~ん、遅れてしまいまして。
ちゃんと出たんですけど~電車が遅れたんです。
お名刺もらったんですけど電話しようと思ったらケータイに番号が入ってなくてそれで連絡出来なかったんです~。
でも5分ですからね~お茶入れてもらってるぐらいの時間だから、まぁまぁやっていきましょう。
○○さんもちょっと遅れた事あったじゃないですか。皆遅れたりする事もありますからね~」
≪ポイント解説≫
正当化
「ちゃんと出たんですけど電車が遅れたんです」
言い訳
「電話しようと思ったらケータイに番号が入ってなくてそれで連絡できなかったんです」
問題の軽視
「でも5分ですからね、お茶入れてもらってるぐらいの時間だから、まぁまぁやっていきましょう。」
逆ギレ
「○○さんもちょっと遅れた事あったじゃないですか。皆遅れたりする事もありますからね~」
ビジネスマンとして・・・というより人間性がいかがなものかと。
架空の事例ですが後者のビジネスマンは今後取引が結ばれる事はないでしょうね。
謝罪を学ぶ事で円滑なコミュニケーション能力が備わるのとの事で、面白い発見でした。
自分自身から発生する怒りを抑制するには左手に力を入れると右側の脳の血流が増え、右脳が活発になり少し怒りが収まるそうです。
ただし、左右の手を間違えてしまうと余計に脳の血流が活性化されて腹が立つようなので
【イラっときたら左手ニギニギ】
アンガーマネジメントでは
怒り情動のピークは6秒間だといいます。
6秒間"怒り"をやり過ごす事が出来れば怒りに任せた衝動的な行動を抑えるのだとか。
それでも怒りが収まらない場合はその場所から物理的に距離を置いて落ち着きを取り戻す方法もあります。
ただ、慢性的な怒りの蓄積は既に脳や体にダメージを与えているので、環境の見直しと体や心のケアが必須です。
東洋医学では怒りの感情は肝臓に蓄積すると考えられています。
そして頭皮環境の悩みは肝機能の低下も大きく関わるので、そちらも近々まとめていきたいと思います。
バランス美容研究家AZUMA