色んな人が色んな所で、色んな立場からうつについての話をしていますよね。

 

うつは治せる病気なのでしょうか?

 

結論から言うと、はい、うつは治せます。

 

なんでそんなにはっきりと言い切れるの?

 

それは、私自身が長いうつを経験してきて、今では治った、ときっぱり言うことができるからです。

 

 

私は、20年ほどうつでした。

 

朝、目が覚めていても、全く起き上がることができない。

太陽の光を1日中見ることもない、そもそも朝も夜もわからないような生活。

 

これではさすがにいけない、と自分にムチ打って頑張って起き上がっても、

体も心も鉛より重い。

何もやる気が起こらない。何もできない。何もしたくない。

何をするにも大きな決断と、勇気がいちいち必要。

 

それまで楽しいと思っていたことも、寝る間を惜しんで打ち込んでいた趣味でさえ、

全く楽しいと思えない。全く興味が湧かない。

 

ただただ、眠っていたい。ただただ、時間が過ぎていくのを見つめるだけ。

こうやって、自分の寿命が尽きてしまうのを待っているだけ。

私には何の価値もない。生きているだけ、周りの迷惑。

早く消えてしまいたい。

 

こんな日々が延々と続きました。

 

 

でもね、でもね。

 

私の中の何かが、やっぱりずっとこのままでは、もったいないよ。

せっかく、生きているのに。

そうささやきかけて来ることもあるのです。

 

それは誰かに言われた言葉のリフレクションだったかもしれません。

どこかで聞いたり、読んだりしたことだったかもしれません。

もしかしたら、自分の体の、自分の命の、

切なる叫びだったかもしれません。

 

絶望的にダメな日と、勇気を出せばほんの少し動くことのできる日がある、ということに気付いた私は、動くことのできる日に思い切って行動を開始しました。

 

行動、と言っても、初めはほんの小さな動きです。

 

起き上がる。カーテンを開ける。

 

外はまばゆい光にあふれていて、暗闇に慣れ切った目には痛いくらいでした。

 

カーテンを開けただけで、そのままぼうっとベッドの端に腰掛けて、

いつまでもいつまでも窓の外を見ていました。ただ、それだけ。

 

でも、全てはそこから始まります。