🌟5/12(金)モーサテ アウトプット🌟

●5/11のNY株式市場の終値は、
・NYダウ···33309.51 −221.82
・ナスダック総合···12328.50 +22.06
・S&P500…4130.62    −7.02

債務上限問題の不透明感がある中で、金融不安も再燃している。
NYダウでは、ディズニーが8.7%の大幅下落。
動画配信サービスの会員がマイナスとなったことが嫌気された。
こうした中、金融不安が再燃している。
地銀のパックウエスト・バンコープの株価は、22.7%の急落。
大規模な預金流出を公表したことが引き金となった。
他の地銀株にも売りが波及した。

《セクター別騰落率》
上昇率トップは通信(+1.7%)、続いて一般消費財(+0.6%)、生活必需品(+0.3%)。
下落率トップはエネルギー(−1.3%)、続いて公益(−1.1%)、不動産(−1.0%)。



《為替》
・ドル/円···134.58〜59
・ユーロ/円···146.89〜93
・ユーロ/ドル···1.0914〜18

・オーストラリアドル/円···90.17〜20
・ニュージーランド/円···84.74〜78
・イギリスポンド/円···168.36〜39

《株式先物》
・シカゴ/日経先物···29130
・大阪/日経先物(ナイト)···29130
・日経平均(前日終値)···
        29126.72  +4.54             

《金利》
・米10年国債···3.388 −0.048
現地時間の朝方発表された経済指標を受け、利回りが大きく低下。
・米2年国債···3.897     −0.004

《商品》
・NY 原油···70.87 −1.69
・NY 金···2020.5 −16.6


●アメリカの4月の生産者物価指数が発表され、前年比で2.3%上昇した。
伸びは10ヶ月連続で減速し、市場予想(+2.4%)も下回った。
エネルギー価格が−8.1%となり、全体を押し下げた。
モノの価格は+0.8%、サービス価格は+3.0%。
前月比では、+0.2%と伸びが再び加速したものの、市場予想(+0.3%)は下回った。


●イギリスの中央銀行、イングランド銀行は11日、インフレに対応するため、政策金利を0.25ポイント引き上げ、4.50%にすると発表した。
利上げは12会合連続で、これにより政策金利はリーマンショック直後の2008年10月以来14年半ぶりの高水準となる。
イギリスの消費者物価は、2%の目標を大きく上回る水準が続いており、ベイリー総裁は追加利上げの可能性を示唆。


●OPEC(石油輸出国機構)が11日に公表した月報で、今年の世界の石油需要見通しを日量1億190万バレルとして、ほぼ据え置いた。
新型コロナの規制緩和により、中国の需要の伸びがやや加速。
一方、その他の地域ではやや減速している。


●アメリカの地方銀行持ち株会社パックウエスト・バンコープは11日、先週、預金が9.5%減ったことを明らかにした。
ファースト・リバブリック・バンクが1日に経営破綻し、パックウエストが身売りなどを検討していると3日に報じわれ、「顧客の不安が増大した」と説明している。
またパックウエストは、「他の銀行の動きや報道によりリスクや不確定要素が増えている」としている。


●(大和証券CMアメリカ シュナイダー恵子さん)
カード大手のVISAとマスターカードの1−3月期の決算は、前年にオミクロン株が蔓延した反動で、伸びが加速した。
取扱高はVISAが前年比で+10%、マスターカードが+17%。
地域別では、海外で高い伸びが続き、国境をまたいだクロスボーダー取引が伸びを牽引した。
VISAは+24%、マスターカードは+35%。
特に旅行関連のクロスボーダー取引が強く、これから始まる夏の旅行シーズンも渡航制限が緩和された中国人の海外旅行が牽引役になると期待される。

・クロスボーダー取引が牽引したということは、アメリカ国内ではふるわなかった?
→アメリカ国内の取扱高は鈍化傾向。
2月まで10%台で推移した後、3月、4月は伸びが鈍化した。
この要因として、両社とも税還付減少を挙げている。
コロナ禍での税金優遇策が終了したことで、今年の税還付額は前年比で10%程度減少。
また、ガソリン価格の低下や小売の在庫処分セールなどのディスインフレ効果や、先週まで寒さが続いた天候要因が指摘される。
確定申告が締め切られる4月で税還付の影響が一巡し、夏に向けて旅行や屋外活動が活発化することによって、5月以降の消費が再加速するのか、あるいは利上げや信用不安で減速するのかに注目。


●(ピクテ・ジャパン 大槻さん)
・アメリカの失業保険申請者数の水準が上がってきたが、どう見るか?
→市場予想も大きく上回ってきた。懸念されるところ。
特に増加が多かった州を見ると、優秀な大学が集まっていてテック系の企業が多いマサチューセッツ州、カリフォルニア州。
企業の倒産件数が急増している。
数が増えているということは裾野が広がっているということ。
政策金利と倒産件数が連動している。
金融機関の貸し出しがタイト化する中、今後企業倒産が増加し、雇用環境は一層厳しくなると見られる。
来月のFOMCでは、利上げ一時停止の可能性は高くなってきたのかなと感じる。



●きょうのマーケット
【為替】
(SMBC日興証券 野地さん)
ドル円予想レンジ:134.00〜134.90

一連の物価統計の発表は終わったが、本日発表されるミシガン大学消費者信頼感指数が需要。
銀行不安で消費者心理も悪化し、将来のインフレ期待も低下するようだと、ドル売り材料となる。

《注目ポイント》低金利でも円高
日米豪の実質政策金利に注目。
5月のFOMCで利上げが決定され、またオーストラリアでも予想外の利上げが行われた。
政策金利からインフレ率を引いた実質政策金利は、大幅なマイナスから0やプラスに向かってきていることが分かる。
一方、日銀が4月に政策変更を見送る中、日本のインフレ率は高止まりしているので、日本の実質政策金利はむしろ低下傾向。
日米の実質金利差とドル円の相関図を見ると、実質金利差は拡大しているが、2022年のように金利差拡大で円安ドル高にはなっていない。
豪ドル円も米ドル円と同じく、金利差を無視した動きをしている。

・金利差が広がってるのに、円安に動かないのはなぜ?
→海外で実質政策金利が上がってくるということは、それに伴って景気減速懸念が強まっているということ。
その影響で外国通貨が買われない。
景気減速が将来への利下げへの期待から、ドルや豪ドルが買われなくなってきている。
逆に、日本では低い金利の中、相対的に景気が強い。
つまり低金利の中でも円が買われる可能性が示唆されているが、この低金利を活かせず、日本の景気が上向かないとまた大幅な円安に動く可能性はある。


【株式相場】
(インベストラスト 福永さん)
日経平均予想レンジ:28800~29200円。

今日は決算発表がピークになるので、個別株の売買が活発になると予想。
株価が高値圏で推移している中、本日はオプションSQ。
取引開始後の上下の値動きには注意が必要。

《注目ポイント》業績変化のまとめと今後について
・ここまでの決算をどう見ている?
→決算発表が終わった企業は、予想以上に強かった。
反面、今期については少し苦戦が見込まれると感じる。
今期は減益予想が増加するのでは。

本日、1100社の決算発表があり、月曜日には600社の決算発表が控えている。
その結果で数字が動くことに注目。
仮に日経平均のEPS低下が続くと、割高感から日経平均は売られる可能性がある。
今年の日経平均の値動きを見ると、今年の安値は3月の27000円前後。
業績が回復しない、戻ってこない、あるいは割高感がそのまま続くと27000円ぐらいまでの下落が考えられる。
業績推移には注目してほしい。

PER=株価÷EPS


●ソフトバンクGが発表した今年3月までの1年間の決算は、9701億円の最終赤字となった。
赤字は2年連続。
傘下の投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」で、5兆3223億円の損失を計上。
世界経済の先行き懸念が強まる中、投資先の新興企業の株価下落が響いた。
中国の大手ITアリババグループの株式を手放し、4兆円超の利益が出たが、損失を補いきれず。
今後について、財務の安全性は維持しつつもAIなどへの投資は行う考えを示した。


●2022年度の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字額は、1年前より54.2%減った9兆2256億円となった。
原油高や円安で輸入額が増え、貿易赤字が約18兆円と過去最大に。


《今日の予定》
日本:決算 NTT、東芝、マツダ、楽天グループ、大成建設、
      東レ、りそなHD、三井住友トラストHD
イギリス:1−3月期GDP速報値
アメリカ:ミシガン大学消費者信頼感指数