SENAKA
背中合わせに君を感じる
確かにそこにいる
思わず目を閉じる
君を全部
感じたくて
青ざめてみえる世界はまるで
作り物じみて
今まで信じたものが壊れそうになる
壊れるのが怖くて守ろうとすることすら
うそ寒く感じてしまう
体の奥にある
柔らかなものが
傷つくのを恐れて
硬くなる
硬くなっていく
背中合わせに君がいる
いつもそれを突然に感じる
姿は見えない
だけど君のあたたかい
赤い血の流れを感じる
そして
ぼくは解け始める
ゆっくり
ゆっくり
歩いてきた距離はもう
随分長くて
どこまで来たのか
そしてこのまま行くべきなのかさえ
わからなくなる
心無い言葉たちは棘のように
ぼくの足から
まっしぐらに心まで届く
この鋭く悲しい苦しい痛みまでが必ず
生きるための糧だと
信じる勇気をください
背中があたたかい
確かに君がいる
君を抱きしめることは出来ないけれど
君を感じる
君の顔を見ることは出来ないけれど
君はぼくの全てを抱きしめている
大丈夫だよ
行きなさい
このまま
行きなさい
ひとはきっと
その言葉だけが欲しいときが
生きていれば必ずある
背中合わせに君がいる
背中合わせに君を感じる
確かにそこにいる
思わず目を閉じる
君を全部
感じたくて
そして
ぼくは解け始める
ゆっくり
ゆっくり