foggy_man -3ページ目

SENAKA

背中合わせに君を感じる

確かにそこにいる


思わず目を閉じる

君を全部

感じたくて





青ざめてみえる世界はまるで

作り物じみて

今まで信じたものが壊れそうになる

壊れるのが怖くて守ろうとすることすら

うそ寒く感じてしまう


体の奥にある

柔らかなものが

傷つくのを恐れて

硬くなる

硬くなっていく



背中合わせに君がいる

いつもそれを突然に感じる

姿は見えない

だけど君のあたたかい

赤い血の流れを感じる

そして

ぼくは解け始める

ゆっくり

ゆっくり





歩いてきた距離はもう

随分長くて

どこまで来たのか

そしてこのまま行くべきなのかさえ

わからなくなる


心無い言葉たちは棘のように

ぼくの足から

まっしぐらに心まで届く

この鋭く悲しい苦しい痛みまでが必ず

生きるための糧だと

信じる勇気をください




背中があたたかい

確かに君がいる

君を抱きしめることは出来ないけれど

君を感じる

君の顔を見ることは出来ないけれど

君はぼくの全てを抱きしめている


大丈夫だよ

行きなさい

このまま

行きなさい



ひとはきっと

その言葉だけが欲しいときが

生きていれば必ずある





背中合わせに君がいる


背中合わせに君を感じる

確かにそこにいる

思わず目を閉じる

君を全部

感じたくて


そして

ぼくは解け始める

ゆっくり

ゆっくり