人間が社会生活を営んでいくためには、幾つもの約束事を守らねばなりません。 これを「文化」あるいは「宗教」等と、大上段に構えることはありません。先ずは、日々の生活における約束事と考えます。
・タカラ
資料の使い方に、多少の前後が在りますが、「ホツマツタヱ」より例を惹きます。
ホツマツタヱの二十三ー20 アヤに
「 、、、、、 ヤモ(八方)の賑わい
田から出る かれ(故)にタカラぞ
、、、、、 」
米が豊かに実ってこそ、民は豊かに生きることが出来るのだ。と述べられている訳ですが、此の為には人々の共同作業が欠かせず、社会の在り方、農耕のための技術開発、暦の作成、天気予報、そして情報伝達手段としての言葉や文字の整備、等々、ご先祖様の生き様の大変革が行われた訳です。 これらの大事業を遂行されたのは、国常立(クニトコタチ)の命をはじめ、トヨケ ヲオン カミ、アマテル ヲオンカミ 等々の大変優れたカミガミです。
今現在、タカラ を 宝 と漢字で表すと、その内容は全く異なることに注意すべきです。 漢字の 「宝」 は、金、銀、ダイヤモンド等の金目の物を表します。 一方、大和言葉で タカラ とは「米」の事を言うわけです。
このタカラという言葉の語源は前期の通りですが、実に日本人の生き様を決定した、大変大事な言葉でもあります。
語源の例を、あと一つ、二つ挙げたのちに、「ヤマト タケの命」を例に惹き、古代史の検証を続けていきます。
平成三十年六月二十五日