患者さんの最期を

お見送りするとき

わたしは

あまり泣きません。

研修医のときに

「医者はプロなんだから

泣いたらアカン!」

って指導されたというのも

ありますし

「よくがんばられましたね。

楽になりましたね。」

という気持ちのほうが

強いというのもあります。

悲しいというより

命の終焉に立ち会う、

もっと神聖な気持ち。

 

それでも

やっぱり

泣いてしまうことも。

先日なくなられた、

100歳の女性の方は

久しぶりに

涙で見送ってしまいました。

100歳で

長い間

ずっと眠っていた方だったので

本当に

「お疲れ様でした」

って感じだったんですけれど。

 

 

ご家族が良い方たちでね~。

毎日のように

ご兄弟で

かわりばんこ、

お見舞いに来られていました。

病状に悩み

どんな治療を選択するか悩み

長い間

一緒に悩んできた私にとって

もはや戦友という感じだったかも。

 

悩んだ分だけ

思い入れが強くて

泣いてしまったのかもしれません。

静かで温かな

良い最期だったんですけどね。

 

Iさん、

本当にお疲れ様でした…。

あなたのことが大好きでしたよ!

安らかにお眠りください。