皆さんは、ナマケモノという生き物をどう思っていますか?
 「動かない」「やる気がない」「もはや生きてるのか怪しい」。そんなイメージですよね。
 実際、彼らは本当に動きません。あまりに動かなすぎて、背中に「コケ」が生えるレベルです。しかも、そのコケを自分でおやつ代わりに食べたりします。究極の自給自足、というか究極の面倒くさがり。
 そんな「省エネの神」みたいな彼らが、一週間に一度だけ、信じられないほどのアクティブさ(彼ら比)を見せる瞬間があります。
 それは、「トイレ」です。
 普通、天敵に狙われやすい野生動物は、木の上から適当に済ませるものです。しかし、ナマケモノはなぜか、わざわざ時間をかけて木から地面に降りてきて、お尻をフリフリして穴を掘り、丁寧に事を済ませます。
 地上に降りたナマケモノは、びっくりするほど無防備です。足は遅いし、逃げ場もない。実は、ナマケモノの死因の半分以上は、この「トイレ中の襲撃」だという説があるほどです。

……命がけすぎませんか?

「そこは木の上でいいだろ!」と全人類が突っ込みたくなりますが、彼らは今日も大真面目に地面へ降りていきます。一説には、背中のコケに住んでいるガ(蛾)のために、卵を産み付ける場所(フン)を提供してあげているという、あまりに律儀すぎる「共生」のためだとか。
 自分の命より、背中のガの育児優先。
 ナマケモノ、実はめちゃくちゃ「義理人情に厚いハードボイルドな男」なのかもしれません。
 あ、ちなみに彼ら、満腹の状態でも「餓死」することがあります。
 胃の中のものを消化するスピードがあまりに遅すぎて、消化が追いつかずに死ぬそうです。

……もう、一生懸命生きてるんだか、生きてないんだか。

翌る日、それぞれ。

今日は笑って眠れますように。