無限列車。

鬼は言う。

「 人間は弱いね。心の核を壊してしまえば簡単だよ 」

列車を取り込んだ鬼は人を喰らって強くなる。

「 人を喰らった数だけ鬼は強くなる。

  だからいくらでも食ってやる。

  俺の心を切り裂いた奴らの仕返しに 」

そんなニュアンスだったかな。

 

悲しみを抱えて生きる人間に鬼は言う。

「 鬼になっちまえば楽だよ。

 とっとと鬼になっちまえよ。お前も。

 人間なんてくだらないものをやめて 」

そう聴こえる。鬼になったものの言い分が。

 

無限列車。

無幻列車。そして、宮沢賢治。

あの世に旅立ったカンパネルラはどんな夢を見ていたのだろう。

短い一生の中に。

 

人の弱さを嘲笑う世の中。

簡単に傷ついたと嘆く口。

発信すらきちんと出来ない人々。

そして、批判を受ける覚悟すらない饒舌な口。

すでに心の核は壊れてしまっている。

… … … 。

 

鬼、鬼、鬼。

そして人間。

 

“   私が人間だ “ と言うのなら、先ずは自分の鬼退治を。

共に争っているようでは世の中は変えられない。

正義なんて嘘は語らぬよう。

政治という場においては。

 

“ 心の核をしっかり持って下さい “

そう願う。 

 

感謝。