3年前のこと。
57歳で役職離脱となり
早期退職を選んだ本部長がいた。
部下はおよそ2000人。
誰も退職を引き止めなかった。
私はこの本部長の引き立てで
昇格した1人だ。
彼が退職まで残り1週間の時に
極秘で彼から私は呼び出され
東京駅近くの
オシャレな中華レストランに行った。
訳もわからず乾杯をし、
仕事の話しで盛り上がった。
こんな時でも仕事の話し(^^;;
高いワインを2人で2本飲み干したときに
彼が言った。
その時点で生ビールは
2人で10杯飲んでいた。
『俺は独身だから、金はある。
だから、交際クラブに入って
これから若い女の子と
金を使って遊びまくりたい。
女遊びに飽きたら
また、何かしようと思う』
って。私は、
『本部長の人生、これからですから。
若い女の子と
存分に楽しんでください』
と言った。
その後、本部長と何回か
メールはしていたが
1年後に亡くなった連絡がきた。
膵臓がんだった。
本部長は、若い女の子と
存分に遊べたのだろうか。
必死に働いて、その地位まで登り
やっと
若い女の子と遊ぶ時間を手に入れたのに
たった1年で終わり。
パパ活なる女の子たちのおかげで
本部長は夢を見れたに違いない。
世の中は
需要と供給。
心がワクワクするようなことは
自分で探すしかない。
本部長と中華レストランを出て、
駅でバイバイするときに
『おまえ、
頼むからもう少し隙を作ってくれよ』
と、笑ってハグされた。
『野獣の前で
隙を作るわけないじゃないですか。
隙を作らせるのも男性の手腕ですよ』
と、私が笑うと
『今日はありがとう』
と、またハグされてバイバイした。
あの本部長の笑顔を
なんだか急に思い出してしまった。
