お尻を締めることは, 自然体の姿勢の第一歩

骨盤が立ち 

骨盤の後傾となり 後面の筋肉に力が入る

 全身に力が分散して 疲れない体になる

 

自然体とは、あまり無理をしない自然な心身の構えであり、安定し少々押されたくらいでは揺るがない、そして、楽に立ち、可能な限り余分な筋力を使わない立ち方です。

人間が動作を行う場合、最初に立つことを行わなければなりません。

立つ姿勢が自然体なら、次に起こる歩行などの動作もスムーズに行われることは誰にでも想像がつくと思います。
  自然体の立ち方

“しっかり足裏が地についており、その大地との繋がりの感覚が腰と肚(ハラ)に繋がっている、上半身の無駄な力は抜けていて、状況の瞬時の変化に対して柔軟に対応できる構え”と言えます。

腰・肚を芯(中心)においた自然体の立ち方をしている人は、現在の日本では少なくなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自然体の姿勢は, 正しい?姿勢,  気をつけの姿勢ではない 

 

   

 

 

 

 

 

  かつての日本人は農作業や山歩き、長距離を歩くことが多かったこともあり、膝は弛められ、足は地からあまり離れないように歩いていました。また、無意識に地球の引力や宇宙からの重力に極力逆らわない自然に則した立ち方をしていたのです。
  現代人の立ち方を見ると、骨盤付近、股関節を前に突き出し(出尻の反対)、胸が閉じて前肩になり、背中が丸くやや猫背になり、足裏の重心が踵のへりにある、このような立ち方の人が圧倒的に多いのです。
  諸説ありますが、人類が現在のような完全な二足立ち、二足歩行に移行したのは600万年前であるとされています。長い年月をかけて進化、発展してきた精密な肉体が、現代人の姿勢を見ていると、祖先である類人猿へ退化してしまうのではないかと危惧さえ抱いてしまいます。

☆どうやって立つか
 ①足を肩幅に開いて、②膝を軽く曲げ、③両足にほぼ均等に体重をかけ、④腰と肚をしっかりさせておき、⑤背筋はスッと伸びて、⑥肩の力は抜けた状態で立ちます。

重心は内くるぶしからの垂線と足裏の中心線が交わるあたりにおきます。
足裏全体で立つのですが、感覚としては、踵と親指の付け根の膨らんだ場所に
体重が感じられる状態。足先と膝はやや外側に開きます。
膝裏はピンと張らず、弛み(余裕)をもたせます。外見からは曲がって見える
ことはありませんが、自分の感覚として弛んでいる状態だと理解してください。
③・④ お尻の穴をギュッと締めると臍の下(丹田)の部分に力が入ります。その部分
の意識はそのままにして力を抜き、下腹をちょっと前へ出す感覚にしてください。
そこが体(腰肚)の芯(中心)のとなる部分であり、姿勢の基本です。
また、日本人の骨格は骨盤後傾(出尻の反対)の人の割合が多く、
骨盤が前傾することで骨盤が踵に収まり無理のない立ち方となります。
この姿勢をつくろうとお尻を出してしまっては、腰の筋肉が緊張してしまい、
逆に腰痛の原因となってしまいます。イスに浅く腰かけ、腹式呼吸をしてく
ださい。息を吐きながら下腹が膨らんだ時、イスとお尻の接点が、
坐骨だけでなく、太ももの裏側まで感じられると思います。
それが骨盤の前傾した状態です。
背筋を伸ばすというのは背中をのけ反らすことではありません。
③・④のような体軸ができれば自然にスッとした感覚となります。
また、アゴは引きすぎず、出しすぎず、感覚的には軽く前へ出すような
気持ちだと楽なようです。
できれば上腕二頭筋(力こぶができる筋肉)が前を向き、
親指が前面にきているとよいでしょう。そして肩甲骨を背中へ
引きすぎないことです。