12年越しのアイラブユー










Side-S





《10》








ベッドルームに入ると
ベッドの横に立ったまま動かない





「相葉くん?どうしたの?」
「あ、えっと、」
「どっちがいい?奥?手前?」
「あ、・・・あの、」
「じゃあ奥行って?俺寝相悪いから。」





頬を赤らめながら
唸ってる相葉くんが
やっぱりソファーで寝ると言い出しそうで
少し強引に相葉くんをベッドへ促す

これでもかと言うほど
奥へ寄りながら
俺に背を向ける相葉くんを抱き寄せて
ピッタリとくっつく






「あ、あの、し、しょおちゃ、」
「シングルに男2人って。」
「ごっ、ごめっ、」
「相葉くんあったかい。」






固まったままの相葉くんの項に
そっと口付けて
柔らかい髪に頬を埋める




相葉くんは俺が酔ってると思ってる?

俺があれくらいじゃ酔わないって覚えてる?




酔っていても酔っていなくても
覚えていても覚えていなくても




結局俺は
君に触れたいのは変わらない




たくさん触れて
たくさん甘やかして

そうしたら
君はちゃんと俺を見てくれる?

俺の将来とか家族とか
そんなのは俺の問題で
君が立ち止まる理由になんかして欲しくない

嵐の将来とか夢とか
それは5人で考えて目指して
君のせいでダメになることなんてない




こうやって
腕の中にいてくれるなら
俺はなんだって出来るんだよ






「おやすみ。」






そんな自分勝手な想いを
君はどう思う?










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