戦後、終戦直後の子どもの病気というと、結核や感染症など、食料不足からくる栄養
不足での成長障害が代表的であったのは聞いたことはあることでしょう。
戦後の保健衛生制度が充実し社会経済の復興に伴い、食生活が改善されていくに
ともない、これらの病気は減少していきます。
しかし、その一方、心のゆがみ、社会的なストレスが原因で引き起こされる小児心身
症が増加してきました。
子ども（小児）も早まる受験戦争、両親とのスキンシップ不足、欲求不満の源となるも
のは沢山あるため、時に不安障害となって発症することがあります。
しかしながら、精神発達が未熟なため、成人とは違った特徴があります。
・環境的な要因が大きい
・はっきり区分できない行動異常として現れやすい
・一過性のことが多い
代表的な心の病気
●指しゃぶり
●つめかみ
●チック～瞬間的なけいれん性の運動のこと。顔をしかめる。首を振る、肩をすくめる、鼻をすするなどの動作がみられ、男児に多いといわれています。
チックは短時間であれば自分で自然に抑制できます。無理やりガマンさせると不安を高め、症状は悪化していくので、症状については干渉するべきでありません。
●吃音、どもり。
●緘黙（かんもく）～無言症ともいわれています。特段障害がないにも関わらず、言葉を発しない状態のことをいいます。
ほとんど選択的な緘黙で状況や相手によって左右され、例えば学校では口をきかないけれども、家ではよく話すなど。
人間は年齢を重ねるに連れそれに伴い生活環境も変わってきます。コレをライフサイクル（小児期、青年期、成年期、高齢期）といいますが、その変化に応じて生じるストレス要因というものがあります。
それは小さな小児期からはじまっているんですね。