応援のクリックをよろしくお願い致します。 m(_ _)m
にほんブログ村 英語ブログ 英文法へ
にほんブログ村 英語ブログ 英語リーディングへ
にほんブログ村



 当ブログの存在により当該構文集の売り上げが減ると、せっかくよい本を出版された著者および出版社に迷惑がかかりますので、英文には故意にミススペルを混在させています。当ブログで勉強される方は、必ず当該構文集を御購入の上、英文を確認してください。


 新・基本英文700選では品詞分析を、英語必修例文600では文型分析と品詞分析をしてきましたが、品詞分析よりも文型分析のほうが文の構造がよく理解できるので、文型分析のほうが重要と思いますので、今後は文型分析を主として品詞分析を補足する形をとることとします。



 ワープロソフトにコピペしてから、「すべてを選択」して「MSゴシック」を指定し、さらに「Arial」を指定すると、読みやすくなります。




 当ブログで使用している記号については凡例をごらんください。

凡例http://ameblo.jp/kamenwriterfor/theme-10056042076.html

参考文献http://ameblo.jp/kamenwriterfor/entry-10522248704.html




1. Itを主語にした構文


□ 入試英語最重要構文540:001.
久しぶりですね(あなたに会って以来,長い時間になります).

It is a long time since I saw you last.


□ 入試英語最重要構文540:001N.
It's been a long time since I saw you last.


【構文】
●It is a long time since S V-ed《英》
●It's been a long time since S V-ed《米》
    SがVしてからずいぶん時間が経つ
ⓐIt's been C since S V-ed《米》(◆Cは「期間」)
○It has been C since S V-ed《米》(◆Cは「期間」)
ⓑIt is C since S V-ed《英》(◆Cは「期間」)
    ○SがVしてからCになる
ⓐIt's been a long time since S V-ed《米》
○It has been a long time since S V-ed《米》
ⓑIt is a long time since S V-ed《英》
    ○SがVしてからずいぶん時間が経つ
【文法的分析】
It:S
時間を表す非人称のit
is ['s been]:V②
〔a long time〕:C
〈since I saw you last〉:副詞節
since:接
I:S’
saw:V’③
you:O’
last:M’
【文法・語法】
『(cf. 現代英文法講義p.55)文の要素 補語 補語になれる要素
 いわゆる "記述の対格" (accusative of description) も,補語として機能する.
(11) d. The office is ten minutes' walk from here. (OALD6)
   (その事務所はここから歩いて10分です)
 距離・時間を表すNPも,主語補語になる.(NP:名詞句)
(12) a. It is a good seven miles from Eyford Station.
   (そこはエイフォード駅からたっぷり7マイルある)
b. it is some distance from the road to the window.
   (道路から窓までは若干離れている)
   c. it was a two mile drive before we came to the Vicarage.
   (牧師館に着くまでに馬車で2マイル走った)』
【参考】
◆a long timeは「記述の対格」かとも考えたが,文法書には「時を表す名詞語群」が「記述の対格」として用いられる用例は見つからなかったので,採用しなかった.
【類似例文】
★It's [It has] been C since S V-ed / It is C since S V-ed
□ 新・基本英文700選:156
あのフランス人は日本に来てわずか数か月ですが,日本語を上手に話します.
It is only a few months since that Frenchman came to Japan, but he speaks Japanese very well.
□ 英語必修例文600:041
タイガースがこの前勝利を味わってから8年になる.
It's been eight years since the Tigers last tasted victory.
□ 入試英語最重要構文540:503N
二人が結婚して10年が過ぎた.
It has been [It is] ten years since they got married.
□ 入試英語最重要構文540:504
最後に彼女にあって以来3年になる.
It is three years since I saw her last.




□ ルミナス英和
“It is C since S V-ed”,“It has been C since S V-ed”の疑問文
ご結婚してからどのくらいになりますか.

How long is it since you got married?


How long has it been since you got married?


【構文】
●How long is it since S V-ed《英》
●How long has it been since S V-ed《米》
    SがVしてからどのくらい(の期間)になるか

【文法的分析】
~~~~~
《longをそのまま形容詞と考えると》
{〈How〉→ long}:C
is:V②
it:S
時間を表す非人称のit
〈since you got married〉:副詞節A
《longを「形容詞の名詞的用法あるいは名詞化」と考えると》
[〈How〉→ long]:C
longは元々は形容詞なので副詞Howに修飾される.
is:V②
it:S
時間を表す非人称のit
〈since you got married〉:副詞節
~~~~~
since:接
you:S’
~~~~~
《gotを助動詞と考えると》
got married:-V’③
動作の受動態
《gotを不完全自動詞と考えると》
got:V’②
married:aC’|(-V③)
~~~~~
~~~~~
《longを形容詞と考えると》
{〈How〉→ long}:C
has:aux
it:S
時間を表す非人称のit
been:V②
〈since you got married〉:副詞節A
《longを「形容詞の名詞的用法あるいは名詞化」と考えると》
[〈How〉→ long]:C
longは元々は形容詞なので副詞Howに修飾される.
has:aux
it:S
時間を表す非人称のit
been:V②
〈since you got married〉:副詞節
~~~~~
【単語・熟語】
get
    〈助〉〔受身の助動詞として過去分詞とと共に〕Vされる(◆ (1) 受身の助動詞
    としてbeが「動作」と共に「状態」をも表すのに対し,getは「動作」だけを
    表し口語的.(2) getを用いる受身には通例,動作主を表すby句は用いられず,
    またp.p.にはbeaten, broken, burned, caught, done, finished, found out, hurt,
    killed, punished, started, stuckなどがしばしば用いられる.)
    〈動②〉C(の状態)になる[なってくる](◆Cは形容詞・形容詞化した過去
    分詞で,名詞は不可.becomeより口語的)
get V-en
     Vされる(◆動作の受動態:受動態の変形で動作の変化を強調.getを助動詞
    と考えると《S get V-en 》,getを不完全自動詞と考えると《S V C》
marry
    〈動③〉O〔人〕と結婚する,O〔人〕を配偶者にする;〔通例受身形で〕O〔人〕
    を結婚させる
married
    〈形〉結婚で結ばれた;結婚した,配偶者のある,既婚の
get married
    〈動①〉結婚する《動作》(=marry)




□ 入試英語最重要構文540:002N.
そこまで列車で行くのにどのくらい時間がかかりますか.

How long does it take to get there by train?


□ ルミナス英和
そこまで行くのに1時間もかかりません.

It takes less than an hour to get there.


【構文】
●How long does it take to V?
    Vするのにどのくらい(の時間が)かかるのか
●It takes O to V(◆Oは「時間」)
    VするのにOかかる
【文法的分析】
〔〈How〉→ long〕:O
longは「形容詞の名詞的用法」または「形容詞の名詞化」
もともと形容詞なので副詞Howに修飾される.
does:aux
~~~~~
《itを形式主語と考えると》
it:FS
take:V③
〔to get there by train〕:RS
to get:n|(V①)
to不定詞の名詞的用法
there:(A)
〈by train〉:(M)
《itを「時間を表す非人称のit」と考えると》
it:S
時間を表す非人称のit
take:V③
〈to get there by train〉:A
to get:adv|(V①)
to 不定詞の副詞的用法
there:(A)
〈by train〉:(M)
~~~~~
~~~~~
《itを形式主語と考えると》
it:FS
take:V③
〔less ←〈than an hour〉〕:O
〔to get there〕:RS
to get:n|(V①)
to不定詞の名詞的用法
there:(A)
《itを「時間を表す非人称のit」と考えると》
it:S
時間を表す非人称のit
takes:V③
〔less ←〈than an hour〉〕:O
〈to get there〉:A
to get:adv|(V①)
to 不定詞の副詞的用法
there:(A)
~~~~~
【単語・熟語】
long
    〈形〉(時間が)長い
    〈名〉長い間
how long
    〈名〉どのくらい,どれほどの時間
get
    〈動①〉〔副詞(句)を伴って〕(場所に)着く
get there
     そこに着く,(ある場所に)行き着く
【類似例文】
★ It takes O to V
□ 入試英語最重要構文540:018N
外国語をマスターするには普通多くの時間と労力が必要だ.
It usually takes a lot of time and energy to master a foreign language.




□ 入試英語最重要構文540:002.
ここから駅まではどのくらいありますか.

How far is it from here to the station?


□ 入試英語最重要構文540:002N.
徒歩で約1マイルです.

It's about a mile on foot.


【構文】
●How far is it from A to B?(◆AとBは「場所」)
    AからBまでどのくらい(の距離)か
●It is X from A to B(◆AとBは「場所」,Xは「距離」)
    AからBまではXである
● 記述の対格(= 名詞語群の形容詞的用法):「① 度量衡〔大小・長短・高低・広狭・軽重〕,② (しばしば所要時間上の)距離,③ 年齢,④ 形状,⑤ 色彩,⑥ 価格,⑦ 職業,⑧ 種類,⑨ 材料,⑩ 性質,⑪ 価値,⑫ 様態,⑬ 結果,などを表す名詞語群」が,形容詞的に「主格補語として用いられる」ことがある.

ⓐHow far is it from A to B?(◆AとBは「場所」)
ⓑWhat distance is it from A to B?《まれ》(◆AとBは「場所」)
    ○AからBまでどのくらい(の距離)か

○It is X from A to B(◆AとBは「場所」,Xは「距離」)
    ○AからBまではXである
【文法的分析】
~~~~~
《farを「形容詞の名詞的用法」と考えると》
〔〈How〉→ far〕:C
形容詞farの名詞的用法
限定用法の形容詞farの後ろの名詞distanceが省略されてfarが名詞化したと考える.
is:V②
it:S
距離を表す非人称のit
〈from here〉:A
〈to the station〉:A
It:S
's:V②
〔〈about〉→〔a mile〕〕:C
距離を表す名詞語群
〈on foot〉:M
〈(from here)〉:A
〈(to the station)〉:A
《farを「副詞の形容詞的用法」と考えると》
{〈How〉→ far}:C
副詞farの形容詞的用法
形容詞farには本来限定用法しかないのでこのfarは副詞であるが,形容詞的に叙述用法として使われていると考える(cf. 続・英語語法大事典pp.881-883).
is:V②
it:S
距離を表す非人称のit
〈from here〉:A → How far
Cの構成要素
〈to the station〉:A → How far
Cの構成要素
It:S
距離を表す非人称のit
's:V②
{about a mile}:C
~~~~~
《aboutを副詞と考えると》
{〈about〉→〔a mile〕}:a
距離を表す記述の対格
aboutは「名詞を前置修飾する副詞」
《aboutを前置詞と考えると》
{about a mile}:a
形容詞句
about:前
〔a mile〕:PO
~~~~~
〈on foot〉}:M
〈(from here)〉:A → about a mile
〈(to the station)〉:A → about a mile
~~~~~
【単語・熟語】
far
    〈副〉遠くに
    〈形〉〔限定用法〕遠い
about
    〈副〉〔数・量を示す語句を伴って〕約,およそ,大体,ほぼ
    〈前〉~ごろに,~ぐらいの,~ほど
【文法・語法】
★ 対格
『(cf. 記述の対格(八十木裕幸著))
 古期英語には四つの格,主格・属格・与格・対格を持つ完全な語形変化組織があったが,現在では主格・所有格[属格]・目的格[与格─間接目的語,対格─直接目的語]となり,さらに主格・目的格を通格としてまとめることにより二つの格変化しかなくなった.』
『(cf. 広辞苑第五版)
 目的格:〔言〕格の一.文または節の中の目的語がとる格.直接目的語がとる対格(たいかく)(ヲ格)と,間接目的語がとる与格(よかく)(ニ格)とがある.』
★ 記述の対格(= 名詞語群の形容詞的用法)
 前置詞の「目的語」は古期英語では「対格」であった.形容詞句「of+名詞」の前置詞ofを省略してそのまま形容詞的に用いる用法のことを「記述の対格」という.
『(cf. ロイヤル英文法p.127)名詞 名詞の格 目的格
 目的格が形容詞的に働く場合
 年齢・形・大小・色・値段・種類などを表す名詞が補語になったり,ほかの名詞を修飾したりして,形容詞的な働きをすることがある.主格補語になる形が最も多い.』
『(cf. 新マスター英文法p.117)名詞 名詞の格
 記述的目的格 
(a)They are of the same age.(彼らは同じ年です) 
(b)They are the same age.(彼らは同じ年です) 
(b)のthe same ageという名詞表現は,(a)のofを用いた前置詞句と同じように形容詞句の働きをするもので,このような名詞は本来ofを伴った目的格であると考えられ,記述的目的格(Objective of Description)と呼ばれることがある.形状・大きさ・色彩・年令・価格などを表わす名詞が用いられ,(a)補語として用いられる場合と(b)限定形容詞として名詞のあとに置かれる場合とがある.
 (a) 補語として 
The earth is the shape of an orange.(地球はオレンジの形をしている) 
This is the same size as that.(これはあれと同じ大きさだ) 
What color was the man's suit?(その男の背広は何色でしたか)
 (b) 限定形容詞として 
He picked up a stone the size of an apple.(彼はリンゴほどの大きさの石をひろった)
〔=a stone of the size of an apple〕 
He was a boy about your age.(彼は君と同じ年頃の少年だった) 
He bought a watch twice the price of mine.(彼は私の時計の2倍の値段もする時計を買った)』
『(cf. 英文法詳解p.83)名詞の数・格・性 目的格の用いられる場合 
 His hair is a light brown. などの文で,補語の働きをしながら純粋の補語とはやや性格を異にする名詞も目的格であって記述の目的格(Objective of Description)と呼ばれる.』
★ S+be動詞の直後に距離を表す名詞語群がくる場合(Sが非人称のitの場合を除く),その名詞語群を形容詞的用法=「記述の対格」の補語とする文法書の記述
『(cf. 英文法解説p.21)名詞 名詞の性・数・格
 目的格──形容詞に相当する用法 (記述の対格(Accusative of Description)と呼ばれる用法)
 補語に使われる例 年齢・大小・形・色を表す例が多い. 
《参考》次のような距離の表現もある. 
Our house is just a few steps from here.(ここからほんのひと足です) 
The lighthouse is about an hour's bus ride from the station.(灯台は駅からバスに乗って約1時間です)』
『(cf. 現代英文法講義p.55)文の要素 補語 補語になれる要素
 いわゆる "記述の対格" (accusative of description) も,補語として機能する.
(11) d. The office is ten minutes' walk from here. (OALD6)
   (その事務所はここから歩いて10分です)
 距離・時間を表すNPも,主語補語になる.(NP:名詞句)
(12) a. It is a good seven miles from Eyford Station.
   (そこはエイフォード駅からたっぷり7マイルある)
b. it is some distance from the road to the window.
   (道路から窓までは若干離れている)
   c. it was a two mile drive before we came to the Vicarage.
   (牧師館に着くまでに馬車で2マイル走った)』
『(cf. 英語語法大事典p.1058)
 The station is about five minutes' walk.であれば (about five minutes') walkがいわゆる記述の対格(Accusative of description)で形容詞的な機能を持つと考えられます.』
【参考】
◆How far is it from here to Oregon?
の答えの文を作ってみると,
It is A kilometers from here to Oregon?
となりますが,現代英文法講義(p.55)によると下記 (12) b. のようにA kilometersは「名詞句補語」になるようです.
『(cf. 現代英文法講義p.55)文の要素 補語 補語になれる要素
 いわゆる "記述の対格" (accusative of description) も,補語として機能する.
(11) d. The office is ten minutes' walk from here. (OALD6)
   (その事務所はここから歩いて10分です)
 距離・時間を表すNPも,主語補語になる.(NP:名詞句)
(12) a. It is a good seven miles from Eyford Station.
   (そこはエイフォード駅からたっぷり7マイルある)
b. it is some distance from the road to the window.
   (道路から窓までは若干離れている)
   c. it was a two mile drive before we came to the Vicarage.
   (牧師館に着くまでに馬車で2マイル走った)』
 しかし,How farは続・英語語法大事典(pp.881-883)によると「副詞の形容詞的用法」であり,How far = A kilometersなので,A kilometersは「記述の対格 = 名詞語群の形容詞的用法」ということになります.現代英文法講義のようにA kilometersを「名詞句[名詞語群]補語」と考えるには,How farの後にあったdistanceが省略された(つまり形容詞farの名詞的用法)と考えるとよいのかも知れません.
【類似例文】
★How far is it from A to B?
□ 新・基本英文700選:677
ここからあなたの学校までどれくらいありますか.
How far is it from here to your school?
□ 英語必修例文600:463
ここからオレゴンまでどのくらいありますか.
How far is it from here to Oregon?




□ ランダムハウス英和大
ここから駅までの距離はどのくらいですか.
約10マイルです.

What is the distance from here to the station?


It's about 10 miles.


【構文】
●What is the distance from A to B?(◆AとBは「場所」)
    AからBまでの距離はどのくらいか
●It is X from A to B(◆AとBは「場所」,Xは「距離」)
    AからBまではXである

【文法的分析】
What:nC
is:V②
〔the distance〕:S
〈from here〉:A
〈to the station〉:A
It:S
's:V②
〔〈about〉→〔10 miles〕〕:C
aboutは「名詞を前置修飾する副詞」
(from here):A
(to the station):A
【単語・熟語】
about
    〈副〉〔数・量を示す語句を伴って〕約,およそ,大体,ほぼ
    〈前〉~ごろに,~ぐらいの,~ほど




□ ランダムハウス英和大
ロンドンからオックスフォードまでの距離はどのくらいですか.
約85キロメートルです.

What is the distance between London and Oxford?


It's about 85 kilometers.


【構文】
●What is the distance between A and B?(◆AとBは「場所」)
    AからBまでの距離はどのくらいか
●It is X between A and B(◆AとBは「場所」,Xは「距離」)
    AからBまではXである

【文法的分析】
What:nC
is:V②
〔the distance〕:S
〈between London and Oxford〉:A
It:S
's:V②
〔〈about〉→〔85 kilometers〕〕:C
aboutは「名詞を前置修飾する副詞」
(between London and Oxford):A
【単語・熟語】
about
    〈副〉〔数・量を示す語句を伴って〕約,およそ,大体,ほぼ
    〈前〉~ごろに,~ぐらいの,~ほど





駅はここからどのくらいの距離か.
それはここからおよそ2マイル離れている.

How far is the station from here?


It is about two miles from here.


It is about two miles distant from here.


It is about two miles away from here.


【構文】
●How far is S from N?(◆SとNは「場所」)(※使用頻度は低いようである)
    SはNからどのくらい(の距離)か
●It is X from N(◆Xは「距離」,Nは「場所」)
    そこはNからXである
●It is X distant from N(◆Xは「距離」,Nは「場所」)
    そこはNからXの距離である
●It is X away from N(◆Xは「距離」,Nは「場所」)
    そこはNからXの距離にある
● 記述の対格(= 名詞語群の形容詞的用法):「① 度量衡〔大小・長短・高低・広狭・軽重〕,② (しばしば所要時間上の)距離,③ 年齢,④ 形状,⑤ 色彩,⑥ 価格,⑦ 職業,⑧ 種類,⑨ 材料,⑩ 性質,⑪ 価値,⑫ 様態,⑬ 結果,などを表す名詞語群」が,形容詞的に「主格補語として用いられる」ことがある.
● 副詞的対格(= 名詞語群の副詞的用法):「① 時,② 回数,③ 距離,④ 方向,⑤ 方法,⑥ 様態・付帯状況,などを表す名詞語群」が,副詞的に「動詞を修飾する」ことがある.
(◆「距離を表す名詞語群」で動詞がbe動詞の場合は,「記述の対格」とする文法書もある.)
● 副詞的対格(= 名詞語群の副詞的用法):「程度を表す名詞語群」が,副詞的に「形容詞や動詞を修飾する」ことがある.

【文法的分析】
~~~~~
《farを「副詞の形容詞的用法」と考えると》
{〈How〉→ far}:aC
is:V②
〔the station〕:S
〈from here〉:M → How far
Cの構成要素
《farを「副詞」と考えると》
〈〈How〉→ far〉:A
is:V①
〔the station〕:S
〈from here〉:M → How far
Aの構成要素
~~~~~
It:S
場所を指す人称代名詞it
~~~~~
《about two milesを「距離を表す記述の対格」と考えると》
is:V②
{about two miles}:C
距離を表す記述の対格
aboutは「名詞を前置修飾する副詞」
〈from here〉:A
《about two milesを「距離を表す副詞的対格」と考えると》
is:V①
〈〈about two miles〉←〈from here〉〉:A
about two milesは「距離を表す副詞的対格」
~~~~~
It:S
場所を指す人称代名詞it
is:V②
{〈about two miles〉→ distant}:C
about two milesは「程度を表す副詞的対格」
distantは「形容詞」
〈from here〉:A
It:S
場所を指す人称代名詞it
is:V①
〈〈〈about two miles〉→ away〉←〈from here〉〉:A
about two milesは「程度を表す副詞的対格」
awayは「副詞」
【単語・熟語】
far
    〈副〉遠くに
    〈形〉〔限定用法〕遠い
about
    〈副〉〔数・量を示す語句を伴って〕約,およそ,大体,ほぼ
    〈前〉~ごろに,~ぐらいの,~ほど
【文法・語法】
★ 対格
『(cf. 記述の対格(八十木裕幸著))
 古期英語には四つの格,主格・属格・与格・対格を持つ完全な語形変化組織があったが,現在では主格・所有格[属格]・目的格[与格─間接目的語,対格─直接目的語]となり,さらに主格・目的格を通格としてまとめることにより二つの格変化しかなくなった.』
『(cf. 広辞苑第五版)
 目的格:〔言〕格の一.文または節の中の目的語がとる格.直接目的語がとる対格(たいかく)(ヲ格)と,間接目的語がとる与格(よかく)(ニ格)とがある.』
★ 副詞的対格(= 名詞語群の副詞的用法)(cf. 英語リーディング教本pp.97-99)
 前置詞の「目的語」は古期英語では「対格」であった.副詞句「前置詞+名詞」の前置詞を省略してそのまま副詞的に用いる用法のことを「副詞的対格」という.
『(cf. ロイヤル英文法pp.128-129)名詞 名詞の格
 副詞的目的格 時・距離・方法・程度などを表す名詞が,副詞的に働くことがある.  距離・方向を表す 
They jogged three miles to the beach.(彼らは浜辺まで3マイルをジョギングした)
He lives three doors from the post office.(彼は郵便局から3軒めに住んでいる)』
『(cf. ロイヤル英文法p.130)名詞 名詞の格 副詞的目的格
 程度を表す 
They are all seventeen years old.(彼らはみな17歳だ)
She is three inches taller than her mother.(彼女はお母さんより3インチ背が高い)
*She is taller than her mother by three inches. ともいう.
He looks a great deal better.(彼はうんと顔色がよくなっている)
It was pitch dark inside the house.(家の中は真暗だった)
He wasn't a bit surprised at the news.(彼はそのニュースを聞いてもちっとも驚かなかった)』
『(cf. 新マスター英文法pp.116-117)名詞
 副詞的目的格 
(a)He did it in this way.(彼はそれをこのようにしてやった) 
(b)He did it this way.(彼はそれをこのようにしてやった) 
(b)のthis wayという名詞表現は名詞の働きをしているのではなく,(a)の前置詞句in this wayと同じように副詞句の働きをしている.このように名詞が副詞的に用いられる場合,その名詞の格は目的格と考えられ,副詞的目的格(Adverbial Objective)と呼ばれる.副詞的目的格は時間・距離・方向・数量・程度・様態などを表わす表現に用いられることが多い.
 [距離・方向・場所] 
He walked ten miles.(彼は10マイル歩いた)〔=for ten miles〕 
He lives a long way from here.(彼はここから遠いところに住んでいる)〔cf. at a long distance〕』
『(cf. 新マスター英文法p.117)名詞 名詞の格 副詞的目的格
 〔数量・程度〕』
He is five years older than I.(彼は私より五つ年上だ)
〔= He is older than I by five years.〕
The pond is ten feet deep.(この池は深さが10フィートある)
I don't care a bit.(少しもかまわない)
He talks a great deal.(彼はとてもよくしゃべる)
I couldn't sleep a wink.(私は一睡もできなかった)』
『(cf. 英文法詳解p.83)名詞の数・格・性 目的格の用いられる場合 
 [参考] one day(ある日), allday long(一日じゅう)などのように,前置詞を伴わず副詞句に用いられている名詞は目的格であって,副詞的目的格(Adverbial Objective)と呼ばれる.』
『(cf. 英文法解説p.22)名詞 名詞の性・数・格
 目的格 副詞的に使われる例
形容詞や副詞を修飾する例 a)形容詞やb)副詞の前で「程度」を示す.
a) I'm two years younger than Helen.(私はヘレンより2つ年下です)
In this schol, a period is fifty minutes long.(授業は50分単位です)
This pair (of shoes) is a size smaller.(この靴はひとサイズ小さい)
The snow was knee deep.(雪はひざの深さだった)
b) He got up an hour early this morning.(けさは1時間早く起きました)
The sea is two miles away.(海までは2マイルあります)
They are selling T-shirts at 30 percent off (the usual price).(Tシャツを[ふだんの値段の]3割引で売っています)』
『(cf. 英文法解説pp.22-23)名詞 名詞の性・数・格
 目的格──副詞的に使われる例 [解説] 歴史的には副詞的対格(Adverbial Accusative)と呼ばれているが,一般に2語以上の語群として使われ,単独の語として現れることは少ない.』
★ S+be動詞の直後に距離を表す名詞語群がくる場合(Sが非人称のitの場合を除く),その名詞語群を副詞的用法=「副詞的対格」の修飾語とする文法書の記述
『(cf. 英文法総覧p.495)修飾語句 副詞的修飾語句
 副詞用法の名詞句 副詞的対格(adverbial accusative) [類例](2) a. My house is two miles from here.[距離]〈私の家はここから2マイルの所にあります.〉』




□ 入試英語最重要構文540:003.
警察がここに来るまでには暗くなっているだろう.

It will be dark by the time the police come here.


【構文】
●It wil be dark
    暗くなっているだろう
●by the time─
    ─(する)時までに(は)
○It will be C(◆Cは明暗を表す形容詞)
    ○Cになっているだろう
【文法的分析】
It:S
明暗を表す非人称のit
will be:V②
dark:aC
〈by the time the police come here〉:副詞節
「時や条件を表す副詞節」では未来時制の代わりに現在時制を用いる.
by the time:接
〔the police〕:S’
come:V’①
here:A’
【単語・熟語】
dark
    〈名〉暗い,暗黒の,闇(やみ)の
get
    〈動②〉C(の状態)になる[なってくる](◆Cは形容詞・形容詞化した過去
    分詞で,名詞は不可.becomeより口語的)
get dark
     暗くなる,日が暮れる
It is dark
     暗い
It gets dark
     暗くなる,日が暮れる
It is getting dark
     暗くなってきた,暗くなりかけている,日が暮れようとしている
【文法・語法】
★ 接続詞by the time
『(cf. 総合英文読解ゼミp.423)
 every time; by the timeなどは通例,接続詞の一種として扱われているが,これらはその直後に関係副詞のthatが省略されてできたものである. 
「時」を表すもの “by the time (that) ……”「……する時までに」』
『(cf. 総解英文法p.550)接続詞 副詞節を導く従位接続詞 
 by the time(~するまでには)
 これはtimeの後に関係副詞whenやその代用語のthatが省略された形であるが,全体として接続詞的に用いられる.これはbeforeとほぼ同じように用いられ完了の期限を表わす.
 I shall have returned to Japan by the time this letter reaches you.
(この手紙がお手もとにとどくころまでには私は日本に帰っているでしょう)』
『(cf. 英文法総覧p.502)修飾語句 副詞節と副詞句 前後関係を表す時の副詞節 
 次の文において,whenの導く節は形容詞節であるが,先行詞を含めた全体の節が副詞節であるので現在形を用いると説明される.
 By the time when 〔that〕 you receive this letter, my examination will be over. 〈この手紙が届くころには,私の試験は終わっていることでしょう.〉』
【参考】
◆by the time the police come hereは,元々は次のような構造だったと考えられる.
〈by the time the police come here〉:M
by:前
〔the time ←{the police come here}〕:PO
{the police come here}:形容詞節
(when [that]):M’’
〔the police〕:S’’
come:V’’①
here:A’’
【類似例文】
★It gets dark / It is getting dark / It will be dark
□ 英語必修例文600:466
1年の今頃は日暮れが早い.
It gets dark early about this time of the year.
★by the time
□ 新・基本英文700選:080
私が帰るまでに必ずこれを仕上げておきなさい.
Be sure to get this finished by the time I come back.
□ 英語必修例文600:057
私が戻る頃には,彼女は多分もういないでしょう.
She'll probably be gone by the time I get back.
□ 英語必修例文600:333
子供にありがちなことだが,ラリーは医者が往診に来た時にはすっかり良くなっていた.
As is often the case with children, Larry was completely recovered by the time the doctor arrived.
□ 入試英語最重要構文540:049
彼がもどってくるまでに仕事を終えよう.
I'll get the work done by the time he is back.
□ 入試英語最重要構文540:509
あなたが日本に着く頃までには,私は東南アジアに向かって出発してしまっているでしょう.
By the time you get to Japan I will have left for Southeast Asia.




□ 入試英語最重要構文540:004.
道案内をして頂き,ありがとうございます.

It is very kind of you to show me the way.


【構文】
●It is C of N to V(◆Nは「人」,Cは「人の性質を表す形容詞」)
    NがVするとはCである

【文法的分析】
It:FS
is:V②
{〈very〉→ kind}:C
〔of you to show me the way〕:RS
of you:(S)
to showの意味上の主語
to show:n|(V④)
to不定詞の名詞的用法
me:(IO)
〔the way〕:(DO)
【単語・熟語】
of
    〈前〉〔it is [was]+形容詞+of+名詞・代名詞+to不定詞の語順で,行為や状態
    の主体を示して〕~が(~するのは)
【文法・語法】
★It is C of N to V
『(cf. ロイヤル英文法p.499)不定詞 不定詞の主語と時制 It is~for [of] A to ... 構文とthat節 〈It is~of A to ...〉 この構文は一般的に「…するとはAは~だ」という意味を表し,ある人物の行為を通してその人物に対する話し手の主観的評価を述べるものである. It was careless of you to leave your camera in the taxi.(タクシーにカメラを置き忘れてくるなんて,君は不注意だったよ) ある行為を通して一時的に人物批評をするので,その行為者を主語にして書き換えることができる. (→You ware careless to leave your camera in the taxi.) It is~that ... の構文に置き換えることはできない.』
【書き換え文】
□ 入試英語最重要構文540:004N
Thank you so much for showing me the way.
【類似例文】
★It is C of N to V
□ 新・基本英文700選:163
この調査書式にご記入頂きまして,誠にありがとうございます.
It is very kind of you to fill out this survey form.
□ 英語必修例文600:164
彼らが手を貸してくれるだろうと考えた私が愚かだった.
It was stupid of me to think they would lend me a helping hand.




□ 入試英語最重要構文540:005.
与えられた時間をできるだけ利用することが必要です.

It is necessary for you to make the best use of your time.


【構文】
●It is C for N to V(◆Nは「人」,Cは「判断を表す形容詞」)
    NがVすることはCである

【文法的分析】
It:FS
is:V②
necessary:aC
〔for you to make the best use of your time〕:RS
for you:(S)
to makeの意味上の主語
to make:n|(V③)
to不定詞の名詞的用法
〔the best use ←{of your time}〕:(O)
【類似例文】
★It is C for N to V
□ 新・基本英文700選:046
率直に言うと,私は彼が何を言っているのかなかなかわからなかった.
Frankly speaking, it was difficult for me to make out what he was saying.
□ 新・基本英文700選:162
人は何か一芸を身につけることが望ましい.
It is advisable for a person to acquire an accomplishment.
□ 英語必修例文600:163
8歳児が携帯電話を持つのは恐らくよいことではないだろう.
It is perhaps not good for an eight-year-old to own a cellphone.