５泊６日の沖縄旅行は２月２６日(月)には帰宅せねばなりません。招待してくれた息子家族ともこの日が最後で明日からは平常に戻さねばなりません。妻も私も太った体を健康体重に戻さねばなりません。旅行の有終の美を奇勝「万座毛」を観る事にしました。羽田行きの飛行機のフライト時刻迄は時間もありましたので、朝一番でホテル(恩納村茶谷)を出て北にある万座毛(恩納村)に向かいました・生憎この日も曇天で風も強く横殴りに雨もｐふりそうでした。「万座毛」とは奇妙な名です。万座毛の駐車場からレストハウス行くと玄関に名前の謂れを案内してありました。

万座毛の名前は、琉球王国時代の国王尚敬王(しょうけいおう)がこの地を訪れたときに「万人を座するに足る毛」と讃えたのが由来です。“毛”とは沖縄の方言で“原っぱ”のことをいい、「万人が座れるほど広い原っぱ」を意味しています。その由来の通り、断崖の上には天野芝が広がっていました。

これは万座毛のレストハウスです

万座毛の名の謂れを記した案内、琉球王「 尚敬王」が万人が野芝に座って楽しめる野原の意味だそうです。

万座毛は沖縄本島西側にある琉球石灰岩の台地上に野芝が張った野原です。

野芝の原っぱに出る迄の間はアガン(蛸の樹)が自生していました。アガンは別名蛸の樹で八本脚の蛸の様に幹が数本に別れて大地に根をはっています。蛸が脚に力を入れて吸盤で岩を掴んで離さない様にアガンの幹と根は台地に根を張って風に飛ばされない様にしているようです。

遊歩道を原っぱに向かう両側はアガン(蛸の樹)が自生しています

アガン(蛸の樹)は数個の実を成らしていました。

アガンの樹と云えば田中一村の絵を想い出します。田中一村(1908-1977）は自らの芸術の探究に生涯を捧げた孤高の画家で近年評価を高めていますが今年も上野の東京都美術館で大回顧展が計画されています(２０２４年９月１９日～１２月１日)その全貌を紹介する大回顧展です。世俗的な栄達から距離を置き、我が道を歩んで描き続けた一村の生涯は、「不屈の情熱の軌跡」といえるものでした。自然を主題とした、澄んだ光にあふれた絵画はその情熱の結晶であり、彼の魂の輝きをも宿しているかのようです。大自然の生命力や神秘性を象徴する植物が「アガン」で奄美大島に移住して田中一村は「アガン」の実に神を描いていたと思いいます。

奄美大島に移住した田中一村はアガンの実を好んで描きました

万座毛の岸壁の先端には奇勝「象の鼻岩」を望む展望台があります。恐る恐る崖下を覗き込めば波が琉球石灰岩の巌谷を侵食しています

展望台の上から奇勝「象の鼻岩」を望む

脚元の断崖の下では波が巌谷を侵食していました。

万座毛周遊路を歩いて北を望む台地に行くと「裏万座毛」の風景が遠望出来ました、伊勢の二見ヶ浦の夫婦岩様な奇岩が海中からそそり立っていますし、綺麗そうなプライベートビーチやリゾートホテルが見えました。

裏万座毛の景色海中に岩がそそり立っています

裏万座毛の夫婦岩の観光写真

万座毛の周遊路を一回りしてレストハウスで訊きました。アガンの実は食べられるか？食べられるが酸っぱくて美味しく無いそうです、カラスが食べるモノが無くなると致し方無いと食べるそうです。もう一つ沖縄戦で万歳クリフ(サイパン島)の様に投身自殺は無かったの「米軍は那覇市の辺りに上陸し、日本軍は那覇の南に防御線を敷いたので万歳クリフは沖縄本島の南端で発生した、北方ではヤンバルの森でゲリラ戦はあったが万歳クリフと呼ばれる自決はなかった」そうです。十分に居万座毛の奇勝を愉しんだので那覇空港ン無会いました。空港近くの海舵テラスで一服して親子三代の旅の有終を飾る想い出を刻みました。

那覇空港近くのレストランの集積地「海舵テラス」で一服して離陸時間を待ちました

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【了】。

奇勝「万座毛」の天然