5月22日上野の国立博物館で「法然と極楽浄土展」を見学して東洋館に行き、「洛中洛外図」を観たいと向かいました。がシアターでdvdをみせるのであって、火曜日は放映していないという事でした。午後2時早目に帰宅しようと上野駅に戻ろうとして「国立西洋美術館」前に出ました。

「国立西洋美術館」手前は考える人/ロダン奥にカレーの市民

 

するとポスターにゴヤの銅版画が目に入って来ました。久々に西洋美術館に入りました。「国立西洋美術館」は1959年、東京・上野にて開館した国立西洋美術館は20世紀を代表する近代建築3大巨匠の一人ル・コルビュジエの作品と云う事でユネスコの世界遺産に指定されました。「国立西洋美術館」には実業家「松方幸次郎」の美術コレクションを核として中世末期から20世紀初頭にかけての西洋絵画や彫刻が数多く展示されています。22日は修学旅行の生徒やミッションスクールの生徒が多く見学していました。私はミッションスクールの生徒さんと一緒にシスターのイコン画の説明を聞きました。

国立西洋美術館常設展(松方コレクション)のイコン画

国立西洋美術館常設展(松方コレクション)のモネの睡蓮

ル・コルビュジエ建築の特徴は自由なファサード、自由な平面ですが、螺旋状のスロープや美術館入口部分のピロティ等ル・コルビュジエの建築の合理性を確認できました。

国立西洋美術館で「ゴヤ/戦争の惨禍展」のポスター

ポスターに使われた銅版画80番《彼女はよみがえるだろうか?》

スペインを代表する画家フランシスコ・デ・ゴヤは、1808〜14年にかけて起こったスペイン独立戦争に取材し、版画集「戦争の惨禍」を手がけた。戦いの光景、その中で苦しむ民衆の姿、そして政治風刺をテーマとする同作は、フランス軍の暴挙に対するスペイン民衆の抵抗という図式を超えて、戦争という非常事態におけるさまざまな暴挙や愚行を冷静に暴きだしています。連日報道される「ウクライナ戦争や「イスラエル・パレスチナ紛争」は戦争に飽きない人間の愚かさを示し、一部指導者の妄信(愛国の美名)によって女性や子供が犠牲者になっている現実を示しています。スペイン独立戦争は200年も昔の戦争で「戦争カメラマン」もいませんでしたのでゴヤは銅版画で戦争に不条理現実を訴えたのでしょう。偏在は市民のスマートフォンがロシア軍やガザの市民を殺害するイスラエルの蛮行を摘発しています。イスラエルの「ネタニヤフ首相」は米国大統領が「民主党のバイデンより協和党のトランプが好ましいのでしょう、世界の世論を敵にしても保身を目的にパレスチナ人をガザ地区から追い出そうとします。

 

人食い禿鷹 

これもまた 

スペインのゴヤと云えば「踊り子」や「裸のマハ」が知られています。国立西洋美術館のコレクションにも裸のマハ」があります。 初めて女性の陰毛が描かれた問題作と云われています。出来れば美しい踊り子や蠱惑魔的な女性を描きたかったのでしょうが、フランスからの独立戦争の惨禍を見逃す訳にはゆかなかったのでしょう。戦争のツールは変わって来ましたが人間の本性は「禿鷹の様に獰猛で醜悪なのでしょう。平和な時代の平和な国日本で過ごせる幸いを感謝しました。   【了】