昨日5月8日は昭和レトロウオーキングで表参道の根津美術館に出かけました。4月の大宮盆栽美術館と同じメンバーで6人でした。学生御時代は何度も来た表参道でしたが、50年振りの表参道は様子が随分違って交差点には巨大な野球のボールがあって、大谷選手のポスターが張られてbossのショップが出店しています。お上りさんらしくここで記念写真を撮影坂道を下って根津美術館に向かいます。根津美術館の目標は光琳作の「国宝杜若図屏風」を鑑賞する事でした。根津美術館は南青山に実業家・初代根津嘉一郎の蒐集品を元に1941年に開館したものです。戦前の1915年に東武鉄道のオーナーであった根津嘉一郎は光琳の杜若図屏風を取得して南青山あった自邸で茶会を催して友人等に公開していました。毎年茶会は5月15日だったそうです。現在の根津美術館は隈健吾氏が設計監理したモノで、庇の深い和風建築は日本美術品の鑑賞には最適な空間です

表参道の交差点に出現したランドマーク「BOSS」スクウェア

現在実施中の根津美術館の「国宝杜若図屏風」のポスター

根津美術館は隈健吾氏の設計監理による和風の美術館です

根津美術館はガンダーラから北魏飛鳥の仏教美術品が特徴です

北魏の三尊磨崖仏(1階ロビーは撮影自由です)

今年の「杜若図屏風」の展示はデザインの系譜と云った視点で行われていました。伝説の小倉山時雨庵(百人一首を作成壁に短冊を貼ったと言い伝えられる)の絵画+和歌)を伊勢物語(八つ橋)を表現した屏風として、スポンサーは「俵屋宗達」デザイナー「尾方光琳」の合作と説明して、その系譜を展示していました。

金箔を貼った屏風の上に群青と緑青を使って雅な王朝美を創作した杜若図屛風、

「八つ橋」は描かれていなくても色調の変化等で根元には橋と川が流れている事を推測させます。

こちらは蒔絵の傑作 尾形光琳の八橋蒔絵螺鈿手箱(国宝),デザインは光琳で江戸時代初期の職人が制作したのでしょう

根津美術館庭園は根津嘉一郎の自邸庭園を残しているようです。八つ橋、池泉回遊式庭園は石橋を伝い歩いて茶室を巡る様に出来ています。池には杜若が群生しています。私達は石橋の上から杜若を眺め船遊びをしながら杜若を鑑賞した気持ちになれます

根津美術館庭園で杜若と船

根津美術館庭園で杜若と茶室

根津美術館庭園で杜若と向こうに栴檀の花

明治神宮を参詣して新築されたレストランでお茶を飲んで来月の計画を協議して解散しました。自宅の戻るとお隣のアイリスが花盛りでした、江戸時代は杜若が人気で現代はアイリスの様です

隣の庭ではアイリスが盛んに咲いていました。

            【了】