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1月9日にオープンしたチームスマイル・釜石PIT。同所でのオープニングイベントが9日から11日まで3日間開催されました。9日は釜石市出身のレゲエベーシスト・KUUBOさんプロデュースイベント、10日は岸谷香さん、11日はゴスペラーズのライブが行われました。


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今回のブログでは、10日(日)に行われた岸谷香さんのコンサート「釜石発、PITがつなぐ心の復興」をリポートします。岸谷さんは1980年代から90年中期にかけて活躍した伝説のガールズバンド、プリンセス プリンセス(以下プリプリ)のVo&Gt担当。解散後はソロ活動を続けていたが、東日本大震災発生の翌年、2012年1月から1年限定でプリプリ再結成。2016年3月11日にはプリプリとして仙台PITのこけら落とし公演を行います。



文、写真(ライブ写真以外)=千葉東也(エフエム岩手釜石支局)


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スタッフから取材PASSをもらって会場に潜入



14:00~開場


開場には椅子が並べられている。今回は156席が用意されたが、即SOLD OUTしたそうだ。


釜石PITの内装は黒い壁で、天井がかなり高い(推定4~5メートル?)のが特徴。


客層は、プリプリととも青春時代を過ごしたであろう30代後半から40代の女性(推定)が多め。子供を連れている人達もけっこういた。


ステージを見ると下手にグランドピアノ、中央と上手にはアコギが置かれている。弾き語りライブなのか?どんなライブになるのか若干緊張しながら開演を待つ。ちなみに、開場時のBGMはアメリカの女性シンガーが歌うカントリー&ロックだった(岸谷さんの好みか?曲名&アーティスト名はわからず)。



14:30~開演


場内が薄暗くなりSEが流れ、上手から岸谷さんが登場。そのままピアノに座り、プリプリ時代の曲「さよならダーリン」でライブ開始。筆者も含め観客は岸谷さんの一挙一足を見守りながら、歌に聴き入っていた。間奏での「2016年初めてのステージです。今日は最後まで楽しんでってください」の声に拍手が起こる。


歌い終わって「改めまして岸谷香です。私は16歳から歌っているので、もう30年近くになるんですが、釜石に来たのは初めてです」と言い、観客にどこから来たの~?で手を上げさせると、約8割が釜石。初めて私を見る人~?で約6割が手を上げた。それを見て「なるべくプリプリの曲もやりましょうか(笑)。やる気満々になってきました(笑)」。


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プリプリのバラード「ジュリア」を歌い終えて、観客からリクエストを募る。「One」の声に応えてしっとりと歌う。


「昨日新幹線に乗って来たんですけど、居酒屋でイカやタコの刺し身を食べたんですけど、海のものおいしいですね。釜石の人たちは心が優しいですね」「プリプリが解散したのが29歳。結婚して2人の子供がいるんだけど、子育てで音楽から離れたいた時期もありました。(2012年に)復興支援のためプリプリを再結成したんだけど、音楽って楽しいんだと感じるようになりました」のMC後は、ドラムマシーンと合わせてソロ新曲の「Dream」を披露。


「じゃあ、世界一やろうか」と言って歌い出したのはプリプリの「世界で一番熱い夏」!ここで観客から初めて手拍子が沸き起こる。



ここで上手のアコギの場所に移動。家族で何度も訪れている奄美大島で、感謝の気持ちを込めて歌ったというエピソードとともに、座りながらソロ曲「水の鏡」をやさしく歌い上げる。


ステージ中央に移動し、別のアコギを抱えて立ちながらプリプリの「GET CRAZY!」。ロック魂溢れる立ち姿&ギター演奏がカッコイイ。生演奏をサンプリングして音を重ねて、さらに盛り上げる。観客のテンションも最高潮。


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熱気を帯びたまま再びピアノに移動し、豊洲PITといわきPITのこけら落としをしたことに触れ「一つ一つが小さくても、みんなが集まれば大きな力になることを感じました。釜石PIT、いい空間ですね」にやさしい拍手が起こる。


新曲の「オーディナリーピープル」に続いて森口博子に提供した「窓打つ雨」をセルフカバー。「今年が幸せな1年になりますように」という願いを込めてドラムマシーンとともにソロ曲「Happy Man」。本編ラストの前に「釜石PIT、気に入ったのでまた来たいと思います、いっぱい心を込めて歌いたいと思います」と言ってプリプリの名バラード「M」を披露。歌い終えて一礼しても拍手は止まず、自然とアンコールを求める拍手に変わる。



「みんなに歌ってもらおうかな」とファンキーなピアノから流れだしたのは、プリプリの名曲「ダイアモンド」。再度手拍子が起こり、ハッピーな空間が広がる中終了。


と、そこへ野田武則釜石市長が上手から現れ、岸谷さんに花束を渡す。岸谷さんから「せっかくなので」と言われた市長は、岸谷さん演奏の「ジムノペティ」に合わせて「本日はご来場いたたぎありがとうございます。皆様お忘れのないようお帰りください・・・」と退場のアナウンスを担当するサプライズも。



「みんなの温かい拍手が嬉しいです・また来るね!」と言い、ステージを去った岸谷さん。15:58にライブ終了。今回は約1時間半だったが、あっと言う間のライブだった。素晴らしいライブでした岸谷さんが、再び釜石PITでライブを行うことを切に願います。