今週の裏解説第179回アルバム勝手にライナーノーツMr.Children「REFLECTION」 | FM岩手 釜石支局
9月9日放送のエンディングナンバーはMr.Children(以下、ミスチル)の「Starting Over」でした。
ラジオネーム・ブーちゃんからのリクエストでした。
最近の裏解説は、アルバム勝手にライナーノーツが続いていますが、今回もやります。何といっても、3年ぶりのオリジナルアルバム「REFLECTION」が今年6月に発売されたので。書き記したいことがたくさんあるので。今回も長文ですが、時間のある時にじっくり読んで下さい。
![reflection](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Ffurusato.fmii.co.jp%2Fkamaishi%2Ffiles%2F2015%2F09%2Freflection-300x300.jpg)
「REFLECTION」は [Naked]盤と[Drip]盤(DVD付き初回盤、通常盤)=写真=の2形態で発売。いずれもCDは14曲収録。[Naked]盤はUSBが入っており、CDの14曲と未収録音源9曲をMP3とハイレゾ音源で収録(トータルタイム111分!)。なお、[Drip]盤にも未収録音源9曲をダウンロードできるスペシャルID(期間限定)が封入されているので、どちらの盤でも「REFLECTION」をコンプリートすることができる。
昨今はCDが売れない時代ということで、自分のルーツを確認する曲や好きなことをやりまくるアルバム(シングル)を発売するほか、ライブに主軸を置くミュージシャンが増えている。
ミスチルは1992年にメジャーデビューし、94年にシングル「innocent world」が200万枚近く売れ、アルバム「Atomic Heart」は300万枚超の大ヒットになり、20年近く第一線で活躍、ツアーを行えば全会場が満員になるモンスターバンドである。
3年ぶりのオリジナルアルバムに関する音楽誌のインタビューで櫻井和寿は「今、必要とされているポップソングってなんだろう?どこにボールを投げていいのかわからないっていうのはすごくあった」と話しており、悩みを抱えていたようだが、
「だから、持っている全部の球種を使って投げる」と言い切っている。
恐るべしポップザウルス!
これまで全楽曲のプロデュースを手がけていた小林武史の手を離れ、セルフプロデュースの楽曲が増えているのも今回のアルバムの特徴。
細田守監督の映画「バケモノの子」の主題歌「Starting Over」、テレビドラマ「信長協奏曲」の主題歌「足音~Be Strong」、映画「リアル~完全なる首長竜の日~」の主題歌で、ミスチル楽曲の中でも最も激しいロックナンバー「REM」、NEWS ZEROのエンディング曲「進化論」、個人的に好きなプログレロックの要素多めの「WALTZ」など、バリエーション豊かな楽曲が収録されている。
ちなみにスーパー大辞林によると、「REFLECTION」の日本語の意味は反射、反映、内省、熟考。アルバムのライナーノーツには、ライブ写真にステージと客席の間に緑色の光で構成されたモヤが映り込んでいるのを見て、ギターの田原健一が、自分たちが音楽として発している“想い”と、受け手であるファンの人たちの“想い”が重なり合って起きた現象だと感じ、“想い”と“想い”の「反射」を表して「REFLECTION」と名づけた、と記されている。
これだけ完成度の高いアルバムが作られると、次のアルバムは4、5年先になっちゃうかも。でもそれだけ間隔が開いても聴き込めるアルバムであることは間違いない。
エフエム岩手釜石支局 千葉東也
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