介護保険の「介護予防・日常生活支援総合事業」とは、なにか
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国保連合会へ審査支払業務を委託した場合の介護予防・日常生活支援総合事業の事務処理の流れについて

昨日の要綱案に続いて、それぞれのマニュアルを書こうと思っていたのに、WAM NETの「介護保険事務処理システム変更に係る参考資料」を見つけてしまった。
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/0/B48E122877C1DAF6492578DA002F2DDF?OpenDocument

この「参考資料」への疑問が抑えがたく、マニュアルを書いていられないショック!


「参考資料」の最初の、厚生労働省老健局介護保険計画課から都道府県介護保険担当主管課あての平成23年7月27日付け事務連絡「介護保険事務処理システム変更に係る参考資料の送付について」で、


(前略)今般、この法令の改正等を踏まえ、介護保険事務処理システムに関して、現段階で考えられる事項について事務的に整理し、別添のとおり、資料を作成しましたので送付いたします。
(中略)
<照会先>
介護保険計画課
システム管理指導官 立川
電話03-5253-1111(内線2166)
<添付資料>
資料1 国保連合会へ審査支払業務を委託した場合の介護予防・日常生活支援総合事業の事務処理の流れについて(案)
資料2 国保連合会とのインタフェースの変更点について(案)
資料3 保険者インタフェース(受給者台帳)のインタフェース変更案
資料4 サービス事業所インタフェース(請求書情報・請求明細書情報)の変更案
資料5 居宅介護支援事業所インタフェース(請求書情報・請求明細書情報)の
変更案
資料6 介護予防・日常生活支援総合事業費請求明細書様式(案)
資料7 介護予防・日常生活支援総合事業におけるサービスコードの考え方について(案)
資料8 介護予防・日常生活支援総合事業における事業所番号の考え方について(案)
資料9 介護予防・日常生活支援総合事業費請求明細書記載例(案)
本資料は、都道府県、市町村、事業者等におけるシステム改修作業の円滑な実施を支援する観点から作成したものであり、具体的な内容については、今後の議論等を踏まえ、変更の可能性があり得るものである。


と記載されている。


資料1の図は次のようなものだ。
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/0/b48e122877c1daf6492578da002f2ddf/$FILE/20110728_1shiryou1.pdf


ううむ、これでいいのだろうか。


本当にこれでいいのか。
この図はおかしいと思う。


保険給付と委託事業が法律上、異なるということは言うまでもない。
この図は、保険給付の流れをなぞっているものだ。
介護給付や予防給付はこの流れでいい。


しかし、市町村から事業者に委託される事業の支払いが、これで行われるのだろうか。
どのような委託契約を締結しろというつもりなのか。
できれば、厚労省で、事業者との委託契約書の標準案を示してほしい。


給付というものは、


要介護者等が指定居宅サービスを利用したときに、市町村は利用者に、その費用の9割を支給する。
利用者は、費用の10割を事業者に払うべきだが、市町村は利用者の代わりに事業者へ9割を支払う。
事業者への支払いを、利用者への9割の支給とみなす。


といった構造だ。

ケアマネジメントの場合は10割支給というような例外はあるが、おおむね、介護保険での給付というものは、上のような流れだ。


繰り返しになるが、基本は、利用者と事業者が契約して、市町村は利用者に費用の一部(9割等)を支給するというものだ。


一方、今回の介護予防・日常生活支援総合事業は、本ブログでも繰り返し強調しているように、本来、市町村が実施するものと法で定められたものだ。
市町村は、直営で実施するのでなければ、民間事業者に委託して実施できるとされている。(第百十五条の四十七第5項)


委託というのは、市町村との事業者の契約である。
事業者への費用の支払義務者は、利用者ではなく、市町村だ。


(利用者は、市町村が利用料金を設定するなら、市町村に支払い義務が生ずるが、それはまた別の契約だ。)


市町村は、事業者と委託契約を締結しなければならないが、その中には委託料の支払いの回数や時期を書くことになる。
普通の委託契約であれば、当然のことだが、市町村から事業者に支払う。


(利用者の利用料金は、真面目に考えれば、利用者から市町村に納めてもらうことになる。仮に1割負担として、事業者に代理受領させて、そのまま委託料の一部とさせるというのには、それなりの方法があるのだろうが、市町村の法規担当や契約担当は、嫌がるだろう。)


私は契約事務は詳しくないので、どなたか、この事務の流れ(案)が成立するのか、教えてほしい。


立川さんは、このあたり、どうお考えなのだろうか。

○○市介護予防・日常生活支援総合事業実施要綱(案)を公表します(~_~;)

                                  平成24年○月○日
                                     ○○第○号

○○市介護予防・日常生活支援総合事業実施要綱(案)


(目 的)
第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号)(以下、「法」と言う。)第115条の45の規定に基づき、○○市介護予防・日常生活支援総合事業の実施に関し、必要な事項を定めることにより、介護保険の被保険者が要介護状態等となることを予防するとともに、要介護状態等となった場合においても、可能な限り、地域において自立した日常生活を営むことができるよう支援することに資することを目的とする。


(実施事業)
第2条 市は、次に掲げる事業を実施するものとする。
 一 法第115条の45第一項第一号の規定する事業(以下、「介護予防事業」と言う。)
 二 法第115条の45第一項第二号の規定する事業(以下、「介護予防ケアマネジメント事業」と言う。)
 三 法第115条の45第二項第一号の規定する事業(以下、「地域支援介護予防サービス事業」と言う。)
 四 法第115条の45第二項第二号の規定する事業(以下、「生活支援サービス事業」と言う。)
 五 法第115条の45第二項第三号の規定する事業(以下、「地域支援介護予防支援」と言う。)


(介護予防事業)
第3条 介護予防事業は、○○市地域支援事業における介護予防事業実施要綱(平成18年4月1日○○第○号)で定めるところにより被保険者(第一号被保険者に限る。)を対象として実施する。


(介護予防ケアマネジメント事業)
第4条 介護予防ケアマネジメント事業は、○○市地域支援事業における包括的支援事業実施要綱(平成18年4月1日○○第○号)で定めるところにより被保険者(第一号被保険者に限る。)を対象として実施するものとし、その実施を事業者に委託するものとする。


(地域支援介護予防サービス事業)
第5条 地域支援介護予防サービス事業は、居宅要支援被保険者を対象として、第1表に掲げる地域支援介護予防サービスを実施する。
2 指定介護予防サービス等を利用している居宅要支援被保険者については、当該特定指定介護予防サービス等と同じ種類の介護予防サービスを利用することはできない。
3 地域支援介護予防サービスの利用料は、第1表に掲げるとおりとする。
4 居宅要支援被保険者が地域支援介護予防サービスを利用するには、指定介護予防支援または地域支援介護予防支援において当該総合事業介護予防サービスの利用を居宅サービス計画等に定められなければならない。
5 市は、地域支援介護予防サービス事業の実施を委託することができるものとする。


(生活支援サービス事業)
第6条 生活支援サービス事業は、被保険者(第一号被保険者及び要支援者である第二号被保険者に限る。)を対象として実施するものとし、第2表に掲げる生活支援サービスを実施する。
2 生活支援サービスの利用料は、第2表に掲げるとおりとする。
3 被保険者が生活支援サービスを利用するには、指定居宅介護支援、指定介護予防支援、地域支援介護予防支援または介護予防ケアマネジメントにおいて当該生活支援サービスの利用を居宅サービス計画等に定められなければならない。
4 市は、生活支援サービス事業の実施を委託することができるものとする。

介護予防・日常生活支援総合事業の誤解? その2

実はこれは、「介護予防・日常生活支援総合事業の誤解」と言えるか、甚だ自信がない。

所管官庁の厚労省の説明を「誤解だ」という主張なのだから。
とは言え、問題を指摘したい。


厚労省では、「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律の概要」という資料を出している。
第72回社会保障審議会介護給付費分科会資料(平成23年4月13日)では、タイトル中の「法律」が「法律案」であったが、6月15日の成立で案が取れた。
第76回社会保障審議会介護給付費分科会資料(平成23年6月16日)、第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議(平成23年7月11日)でも使用されているが、、内容は同じだ(と思う)。


この中に、「介護予防・日常生活支援総合事業について(イメージ)」というタイトルのページがある。
そこでは、次のように書かれている。


○ 市町村の判断により、要支援者・介護予防事業対象者向けの介護予防・日常生活支援のためのサービスを総合的に実施できる制度を創設。事業を導入した市町村においては、市町村・地域包括支援センターが、利用者の状態像や意向に応じて、予防給付で対応するのか、新たな総合サービスを利用するのかを判断。
○ 利用者の状態像や意向に応じて、介護予防、生活支援(配食、見守り等)、権利擁護、社会参加も含めて、市町村が主体となって総合的で多様なサービスを提供


しかし、改正法を見る限り、上記の記述は「誤解」ではないか、と思うわけだにひひ


1.要支援者は、予防給付も、新たな総合サービスも利用できるはず。


2.「要支援者・介護予防事業対象者向けの介護予防・日常生活支援のためのサービスを総合的に実施できる」のではなく、サービスは対象者別に限られるはず。

第百十五条の四十五の第二項第一号の「市町村介護予防サービス事業」(本ブログでの仮称)は、要支援認定者しか利用できないはず。

第百十五条の四十五の第二項第二号の「生活支援事業(配食、見守り等)」は、第一号被保険者及び要支援者である第二号被保険者が、利用できる。

65歳以上の第一号被保険者は誰でも利用できるはず。

なお、第百十五条の四十五の第一項第一号の介護予防事業は、第一号被保険者が利用できる。

介護予防・日常生活支援総合事業のスケジュールをどうにかしてもらえないか

平成23年7月11日の「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」の資料に、


3.今後のスケジュール(案)
 本年秋口 介護予防・日常生活支援総合事業の基本事項を提示
 年度内  参考となる「手引き」の作成(事業運営、ケアマネジメント等)


とある。


介護保険の「介護予防・日常生活支援総合事業」とは、なにか-このスケジュールには困る


市町村としたら、このスケジュールだと予算が組めない。
「本年秋口」と言えば、普通、9月だろうが、9月に「基本事項を提示」を提示されて、それから所管課で制度設計し、財政当局と折衝し、首長の決裁を受けつつ、経費を積算するというのは、難しい。


少なくとも、本ブログで示しているような疑問点について、Q&Aでも出していただいて、なんとか早く「全体像」をお示しいただけないか。

介護予防・日常生活支援総合事業の誤解? その1

民間の事業者の皆さんが、介護予防・日常生活支援総合事業の「事業者指定」とか「事業者の決定は市町村」とか書いているが、介護予防・日常生活支援総合事業の「事業者指定」というのは、ない。介護予防・日常生活支援総合事業は、市町村が実施するものだからだ。


第百十五条の四十七第5項
 市町村は、介護予防・日常生活支援総合事業のうち第百十五条の四十五第二項各号に掲げる事業については、当該各号に掲げる事業を適切に実施することができるものとして厚生労働省令で定める基準に適合する者(同項第三号に掲げる事業については、地域包括支援センターの設置者に限る。)に対して、当該各号に掲げる事業の実施を委託することができる。


今の介護予防事業と同じで、民間の事業者さんがやるとすれば、市町村から委託される場合に限られる。


考えられるのは、市町村が公募して、プロポーザルか何かで選定されて、「決定」されて、随意契約で委託されるという方式だ。

指定事業者のように、申請をして指定されるというようなものではない。


介護予防・日常生活支援総合事業とはだれが考えたのだろう?

今回の介護保険制度改正の中で、「目玉」とされる「定期巡回・随時対応訪問介護看護」(24時間対応の定期巡回・随時対応サービス事業)であれば、昨年度、堀田力さんを座長とする検討委員会で検討されて報告書がまとめられている。


また、「日常生活圏域ニーズ調査」についても、同様に学識経験者等により検討されて、報告書がまとめられた。


それぞれの報告書の内容についてはいろいろ意見があるところだろうが、ともかくも、昨年度検討した内容等について、それなりに考え方は示されていると言える。


しかしながら、この「介護予防・日常生活支援総合事業」だけは、昨年度どう検討したのか、不明だ。


介護予防・日常生活支援総合事業についての質問

質問1.第百十五条の四十五の第二項第二号の「生活支援事業(配食、見守り等)」の対象者
 仮にA市で、第百十五条の四十五の第二項第二号の「生活支援事業(配食、見守り等)」として配食サービスを実施している場合には、要介護1~5の高齢者は使えるのか。また、介護予防の2次予防事業対象者把握事業の基本チェックリストで対象者にならなかったものは使えるのか。仮に、要支援1・2と2次予防事業対象者だけしか使えないというなら、介護保険法上の根拠規定はどれか。


質問2.予防介護給付と介護予防・日常生活支援総合事業の併用
 仮にA市では、介護予防・日常生活支援総合事業の第百十五条の四十五の第二項第一号の「市町村介護予防サービス事業」(本ブログでの仮称)として通所介護(デイサービス)のみを実施し、訪問介護を実施していないとした場合、要支援者は、そのデイサービスとともに、予防介護給付の訪問介護を利用することができるのか。


 質問1について付言するが、市町村では、配食サービスをどうすべきか、大きな問題で、今回の制度改正(介護予防・日常生活支援総合事業の創設)は重要な意味を持ち得るのだが、実は、要支援1・2と2次予防事業対象者は利用者の一部でしかない。

 重要な意味を持つとすれば(市町村に介護予防・日常生活支援総合事業を実施させようとすれば)、要支援1・2と2次予防事業対象者に限ることはよくない。


 質問2について付言すれば、第百十五条の四十五の第二項第一号の「居宅要支援被保険者に対して、介護予防サービス又は地域密着型介護予防サービスのうち市町村が定めるもの(特定指定介護予防サービス等を受けている居宅要支援被保険者については、当該特定指定介護予防サービス等と同じ種類の介護予防サービス又は地域密着型介護予防サービスを除く。)を行う事業」の規定を見れば、法文上では、指定介護予防サービスと介護予防・日常生活支援総合事業を合わせて利用することが想定されていると考えざるを得ない。
 が、厚労省の示している資料等では、要支援1・2高齢者は、予防給付としてサービスを受けるのか、総合事業としてサービスを受けるのかを選択するような絵が示されている。これはおかしいのではないか。

市町村で考える介護予防・日常生活支援総合事業の使い方

私がA市の市長であれば、次のように介護予防・日常生活支援総合事業を実施したい。


1.「市町村介護予防サービス事業」(本ブログでの仮称)として訪問看護を実施する。

これは、現在、市で実施している指定訪問看護、介護予防訪問看護の一部を、2次予防事業対象者等にサービスできるようにする。
なお、訪問介護、通所介護等は実施しない。
訪問介護、通所介護等の利用を希望する要支援者には、予防給付を利用してもらう。


2.「生活支援事業(配食、見守り等)」としては、配食サービスを実施する。

見守りは、今後、訪問介護事業者等に話を聞いて、短時間の見守り訪問のコストを想定したり、2次予防事業対象者等の高齢者のニーズを把握したりした上で判断したい。


3.介護予防事業は、現行通り。そのケアマネジメントも同様。


4.介護予防・日常生活支援総合事業を使う高齢者のケアマネジメントは、地域包括支援センターに委託する。


これでいいのだろうか。

なお、1は、現在、予防給付を利用している要支援者はそのまま利用してもらえばいいだろう、という考え方だ。


介護予防・日常生活支援総合事業にボランティア・ポイント?

平成23年7月11日の「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」の資料を見て、たまげた。

「資料8 第5期計画への介護予防・日常生活支援総合事業の実施の位置づけの検討について」
http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/hokenjigyou/05/dl/kaigokentou.pdf


何にたまげたかというと、


この総合事業の導入により、(中略)自立や社会参加の意欲の高い者に対する、ボランティアによるこの事業への参加や活動の場の提供などが可能になると考えられる


との考え方だ。
さらに、注釈のように、


※ 本事業の活用により、ボランティア・ポイント制(中略)など、地域における互助・インフォーマルな支援を推進しやすくなると考えられる。


とある。

何を考えているんだろう、と思う。
謎の厚労省だ。


たぶん、第百十五条の四十五の第二項第一号の「市町村介護予防サービス事業」(本ブログでの仮称)や、第二項第二号の「生活支援事業(配食、見守り等)」にボランティアを導入したいのだろうが、それは、市町村が直営か、委託で行うものだろう。


もちろん、ボランティア・ポイント制度を活用して、元気な高齢者にサービスする側になってもらいたい、という気持ちはわかるが、それは任意事業であって、従来から実施している市町村はある。

総合事業の導入には関係なかろう。
「ボランティアによるこの事業への参加や活動の場の提供などが可能になる」とは、蛇足だろう。


(補足)
ボランティア・ポイント制度というのは、介護保険制度では地域支援事業として、稲城市から始まったものだったと記憶している。特養や介護予防事業でボランティア活動をすれば、ポイント(換金可能)が付与される、というのが大方の市町村の制度だ。

平成23年7月11日、「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」

平成23年7月11日に、「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」が開催された。
厚労省の資料のページは
http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/hokenjigyou/05/index.html


早速、ニュースのページが見つかった。

[平成24年度介護保険法改正解説]
介護予防・日常生活支援総合事業の全体像が判明!
http://www.wel.ne.jp/news/article/3305.html


タイトルが週刊誌風というのか、何と言うべきかガーン

かつ、署名付き!


解説
日本コンピューター株式会社
社会保障システム担当
甲木 良平


ということで、注目させていただきます。

(署名付きでここまで書くというのは、厚労省担当の方とも御懇意なのか)