初めてフランスへ来たのは19歳の時。
通っていた短期大学の国際交流奨学生に選ばれたのがきっかけ。

姉妹校であるアンジェ大学付属語学学校での研修1ヶ月間とパリ旅行1週間、そして往復の航空券を短大からプレゼントしていただいたのだ。

私にとっては初の海外。
初めての海外暮らしで、たった1ヶ月間だったけれど、ものすごく成長したのを今でもはっきりと覚えている。

短大でフランス語の基礎は学んでいたし、フランス人の先生もいたけれど、やはり生のフランス語はスピードが速く、授業についていくのが大変だった。
とにかく必死だった。

滞在先は学生寮。
部屋にあったのは勉強机と椅子、
それにベッドと小さなロッカーのみ。

トイレやシャワーは共同で、食事は三食とも大学食堂でとった。
清掃後の廊下の匂いがとても爽やかで、大好きだった。
今でもその香りを覚えている。

7月だったけれど、思いの外肌寒く、カーディガンを購入した。

学校までの道のりに、素敵な靴屋さんがあり、そこで一足だけサンダルも購入した。

パリではメトロの乗り方(方向)がいまいち分からず、一人で行動することができなかった。
いや、一人で行動しようという意思がなかったとも言える。
いつも友人たちの後をついて行っていた。

1ヶ月間、勉強は頑張ったけれど、行動力の面ではあまり成長しなかった。
帰国後、そのことをとても後悔し、また近いうちにフランスを必ず訪れるぞ!と自分に誓った。