10/25(金) 6:00配信
子を産むエゴイズムと子を産まないエゴイズム、どちらが大きい?

 

上野千鶴子氏
『マイナーノートで』より一部抜粋

もうひとつ、子のない女がしばしば受ける非難は、子を産まない女はエゴイストというものだ。子どもを産まなかったわたしは子どもを産んだ女たちが謎で、「なぜ産んだの?」と訊いてまわったことがある。そのなかでこんな質問をしたときのことだ。
「子を産むエゴイズムと子を産まないエゴイズム、どちらが大きいと思う?」
「そりゃ子を産むほうに決まってるじゃない」
と、女友だちは呵々大笑した。聡明な女性だった。
 子どもは女に生きる理由を与えてくれる。しかもとりかえのきかない絶対の信頼を寄せてくれる。小島慶子さんが、母になった経験について、自分が子どもを受けいれているというより、子どもが自分を絶対的に受けいれてくれているという事実に粛然とした、という趣旨のことを書いていたが、そのとおりだろう。わたしはその「絶対」を避けたかったのだと思う。


日経BOOK PLUS
10/25(金) 12:00配信
#生涯子供なし 産んでも産まなくても、罰を受ける女性たち


福山絵里子氏

●産んでも罰、産まなくても罰

子供を持つことに対する女性への負担が重い。
時に、子供を持つことが「自分自身」の人生の犠牲と引き換えにすることを当然視される。「たくさん産んでほしい」と国家が訴える割に、産んだ後は基本的に親の責任になる。
例えば過去最高を更新している子供の不登校への支援などは手薄のままだ。
「出社できないなら辞めてもらえる?」。
筆者が取材をした40代女性は小学1年生の娘が不登校になり、家で様子を見たいと会社に相談すると退社を促された。学校からは不登校について「親に原因はないか」と聞かれ苦しんだ。他に相談しようにも「どこがよいのか分からなかった」という。
産まない女性には、何か人生でするべきことをしていないかのような視線が投げかけられる。
一方で、産めば重い「自己責任」を負わされる。
産んでも罰を受け、産まなくても罰を受けてしまう。
そんな構造が日本社会の底にある。
そんなに悪い見方ばかりしなさんな、という意見もあるかと思う。子供の有無などなんの意識もなく楽しく過ごしている人は多いし、休日の公園に行けば幸せそうな親子があふれている。どんな社会にも光と影があり、人々はそのグラーデションの中で生きている。
ただ、日本は影の底にある構造に目をこらさないままやり過ごしてきたとも言えるのではないだろうか。

 

 

 

私に結婚も子どもを持つこともすすめなかった(というより、支配的に禁じた)私の母親は、上野千鶴子氏の思想を崇拝する千鶴子教ならぬ千鶴子狂だった。

 

わたしの三十歳の誕生日プレゼントには母から上野氏の「おひとりさまの老後」が贈られ、帰省するたびに上野氏のことが載ってある新聞記事の切り抜きを読みなさい、と山のように押しつけられる。

 

そんなわけで、私は結婚する前から、子どもを授かる前から、上野氏のことはあまり好きではなかった…

 

男女平等とか、女性の自立、社会進出のパイオニアだから、どうしても発言が過激になってしまうのはやむを得ないとも思いつつ。

 

どうして

 

>「子を産むエゴイズムと子を産まないエゴイズム、どちらが大きいと思う?」

 

なんて女性の生き方における多様性の中にいちいち対立構造を設けたがるかね!?

 

でもって


>「そりゃ子を産むほうに決まってるじゃない」
>と、女友だちは呵々大笑した。聡明な女性だった。

 

こういう場面で子どもを産むほうがエゴイストって言える女性は聡明、人として正しい、みたいな…

 

こういうこと言って両者のエゴさ加減や幸福度をいちいち比べたりすることの延長線上に、“子持ち様”とか“子なし様”論争が湧いてしまってるような気がしてならない。

 

…って、自分が子どもを授かったら絶対に言ってやろう(ブログに書いてやろう)って思ってた(ようやく書くことができてスッキリ。)

 

私たちの世代は、福山絵里子氏が仰るように「産んでも罰、産まなくても罰」という現実を見据え、子どもを産む選択をした女性も、産まない選択をした女性も、産むことができない女性も、それぞれの立場を思いやり(それぞれの“罰”の部分に思いを馳せ)助け合いながら共生していく社会を目指さなくてはならないのでは?子ども産んだ人と産んでない人がケンカしている場合ではないのでは?

 

そんな風に思うので、このブログでは子どもを持つ・持たない(持つことができない)という個々の選択について、うっかり批判めいたことを書いてしまわないよう、慎重に言葉を選びながら自分の思いを発信していきたいと考えている(でもこの記事は上野千鶴子氏の考えをしっかり批判してしまっている…ゴメンナタイ。)