雑誌[スターピープル]Vol.54の
「グルジェフの客観芸術とは何か?」
という特集号に記事を書きました。
といっても2015年2月15日発売で、4ヶ月前^ ^;
「なに書いたの?」と聞かれることが多いので、
その内容と、そもそもなんで書いたのかについて
お伝えしようと思います。
ここで何を書いてももう時効だと思うし(笑)
ぼくが書いたのは
「グルジェフが探求した東方の地の歴史と宗教」
というマジメ~な内容です^^
グルジェフの教えそのものについてではありません。
地中海沿岸から中央アジア地域の歴史と宗教、
そしてそれを背景として生まれてきた
スーフィズムについてです。
グルジェフの教えはスーフィズムの影響を
少なからず受けているといわれていますが、
このスーフィズム、一般的にはなじみが少ないし、
何がしか秘密っぽい香りがします。
ですが16~17世紀には
北インド一帯にスーフィーの教えは広がっていたし、
時の政権を支え、各地に神秘主義教団の修行場が
あったほどなのです。
現代でも、インドで行われているお祭りには
スーフィーのお祭りもあります。
なので、この記事の依頼をいただいたとき、
スーフィズムは文献も少なく発祥なども
謎に包まれているのですが、
ここでは神秘化されがちなスーフィーについて、
史実に基づいた流れを俯瞰してみたい。
そんな思いもあって、
あえて現代の歴史学者たちの
最新の研究でわかってきたことを
中心に書いたしだいです。
グルジェフやスーフィズムについては、
古代エジプトから連綿と受け継がれた秘密の教えとか、
錬金術的な秘儀など、おもしろそうな話題は
さまざまあるのですが、今回はあえて
アカデミックなモードで書きました。
見開き2ページとスペースは限られていましたが、
中東やインドに広がったイスラーム神秘主義に
なぜギリシャの新プラトン主義などの哲学が
入っていったのかなどについて触れています。
読みやすく書いたつもりですが、
内容的にはマニアックかもしれません(笑)
ということで、かいつまんで内容をピックアップしておきます。
・グノーシス主義、マニ教、ゾロアスター教からイスラームの時代へ
・イスラームのアラビア語大翻訳運動時代の恩恵
・スーフィーの誕生と拡散の諸説
・モンゴル帝国によって壊滅されたイスラーム文化
・タージ・マハールはイスラーム神秘主義の影響?
などなどです。
この「スターピープル」Vol.54は、
他にも興味深い記事がいろいろ載っていました。
もしどこかでバックナンバーとか見かけたら
手にとって読んでみてくださいね。