高校3年の夏の話を書いたけど その前の高校2年の秋

いろいろ事情があってひきとっていた 寝たきりだった祖母が亡くなった

その亡くなる直前 一番下の妹が幼稚園へ行かなくなった

行っても帰ってきてしまう

親は理由がわからないままだったけれど

葬式の為に来ていた 同世代の従兄弟と遊んでいたときの事


「○ちゃん(妹の名) どうして幼稚園から帰ってきたの?」


従兄弟の子が尋ねた


「おばぁちゃんが寂しいからそばに居てって言うから」


ばぁちゃんは寝たきりでボケていて まともな会話は出来ず

幼い妹は 祖母の部屋にはめったに出入りしていなかったにも関わらず であったから

それを知った親は 私と同じものを妹が持っているのでは?と

その後は幼稚園から戻ってきても さほど問い詰めもせず

徐々に 私の体質も含め寛容に親になってきていた

その後は 時間が経つと 特別妹に行動の変化は起きず

きっと妹は ばぁちゃん子だったのかもしれない

そして 妹はそれっきり不思議体験は経験していないってところが ちょっと羨ましい姉であった


で、私の話(笑)


高校を卒業後上京 叔父の家に下宿していたものの

考え方の厳しい叔母とそりが合わず 全くご飯がノドを通らなくなる

仕事も慣れず 都会にも慣れず まだ友達と言える人も無く・・・

ある日 通勤電車内で貧血で倒れたのをキッカケに 家へ帰れなくなってしまった

と言っても 帰る場所はそこしか無くて


不安定な状態を知った母が もう一人の叔母に相談して

私を一人暮らしさせる事を決め 世田谷の用賀に家賃21000円の 超格安アパートを見つけ出し

上京して半年 そのアパートへ ダンボール数個と蒲団を持って引越した

トイレ共同 風呂は30メートルと離れていない銭湯


下宿していた叔父も叔母も 私の精神状態を知らず反対したけど

私は この6畳一間のアパートが天国に思えた。


過去物語を読んでいただいた人へ このアパートがIさんと出会った頃

送ってもらったアパートで・・・血まみれあんなことこんなこと(爆)


引越しと言ったって 下宿していた叔父の家での私のスペースは 子供部屋(3人)の2段ベットの下

蒲団とちょっとした物だけで 6畳一間のなんと広い事(笑)

窓を開けると 決して踏み出してはいけないようなボロボロの物干し場

まぁ・・・・ここが 私の青春なんだけど


そして・・・・夜になり一人っきり

イヤでイヤで出たかった叔父の家だったけど 夜一人になると不安でたまらない

アパートの隣人の音 階下の音 最初はテレビも無く ラジカセで音楽を聞くしかない


深夜・・・ふと違和感が体を襲う・・・・・・

目を開けていなくても まだカーテンすらかかっていない外から どこかのネオンなのか明かりが見える

寝返りをうとうとした瞬間 足元から重圧がかかり


  ぴっきーーーーーーーーんっ!


そう・・・金縛り

ただ不思議な事にさほどの恐さもなく この状態を把握すべく目を開けると・・・


  目の前にじぃさまがぁぁぁぁぁぁぁっっっ


って あーた近いって!!


目を開けたら鼻がつくほどの距離にじぃさまが居たら

例えそれが生きてる人であろうとびっくりするって(笑)


きっと変な声は出てた気がするんだけど


じぃさまがニッコリ笑って 「だいじょうぶかぁ~~~?」穏やかに


  「だいじょうぶだよ じぃちゃん驚かすなって びっくりするじゃん!」


  「そぉかぁ~~ すまなかったなぁ~~~ 頑張れよぉ~~~」


微笑みながら囁いて ふわっと消えて 同時に金縛りも解けた


翌日家に電話をして「じぃちゃんが来た!」と言うと

母は「あぁ 叔母ちゃんが前住んでたすぐそばだから 場所わかってて行ったのかもねぇ」


あっそっか・・・納得する私も私?(笑)


その日以来私がストレスとかでキリキリしていると そんな時には必ずじぃちゃんが現れ


  「だいじょぶかぁ~~ 頑張れよぉ~~~」と


だから じぃちゃん近いって!は相変わらず でも段々慣れてきて(笑)


時々 「ノドが乾いた おなかがすいた」と出てくるのだけど

決まって仏壇の水がかえられてなかったり ご飯を供えてなかったり


実家に電話すると「あんたまた気持ち悪いことを」と 母親に文句を言われた・・・


私はじぃちゃんが大好きで じぃちゃんのタバコ臭い蒲団で一緒に寝るのが好きだった

そんな思いが繋がったのかもしれないが 母いわく「じぃちゃん東京が好きだったから」


そのアパートで過ごすこと数年 取り壊しが決まり出ることとなり

私は会社近く新宿曙橋エリアの トイレ付き6畳一間 お風呂は銭湯だったけど ちょっとレベルアップへ引越し


引越した初日 またじぃさんが深夜に訪問

前のアパートは じぃちゃんが場所を知ってたけど ココは全然知らないところ


なんでだろ?の疑問に母が答える


  「荷物と一緒に乗っかってったんじゃないの?」


  「なるほど・・・・・」


このアパートは 知り合いのおねぇちゃんから紹介してもらったものだったけど

じぃちゃんもその後あんまり来ないほどの所だったらしい

居たことは居たとは思うんだけど・・・


私の霊感体質が開花したのは たぶんこのアパートがきっかけだった。


だってこのアパート 落ち武者みたいな髪がざんばらの鎧の侍が 日々行進してくれちゃったりして

夜な夜なの金縛りも 全然恐くなくなっちゃったのであった


この落ち武者さん達 髪はざんばらなのに顔が無い

クビから血が滴り落ちてる人もいる ベットの脇を 列になって通り過ぎり

「ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!」 行進している鎧の擦れ合う音と足音が 部屋中響き渡る


目の前に小学校があったのだけど どうやら何かの処刑施設があったようなのだ

・・・・・・ずいぶん後から知ったわけだけど


慣れって怖ろしいもので だんだんなんてことなくなってくる

金縛りも「またかぁ」みたいな

そして私の周りには なぜか霊感体質の強い知り合いも増えていった

飲み屋知り合いばかりだったけど 中にはちゃんと祓える人も居たりして


ただ・・・この人が とんでもない行動をしてくれるのであった。



≪霊感体質≫「序章(?)」

≪シックスセンス≫いきなり番外編

≪霊感体質≫初めての体験

≪霊感体質≫こっくりさん 前編

≪霊感体質≫こっくりさん 後編

≪霊感体質≫高3の夏


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