彼の車に乗り込んだ。
5年ぶりの再会なのに、違和感は感じなかった。
「翔君今なにしてるの?」
「今なぁ。。。咲の親父さんと似た仕事してるよ。
たまに構内で親父さん見かける時があるよ?」
当たり障りのない話だ。
「とりあえず、どこ行く?
今日はどこに行っても人が多いと思うんだけどさ」
そう、この日は元旦だった。
「どこでも良いけど。。。まあ、とりあえず走りながら考える?」
そう言った私に、うなずきながら車を走らせた。
車の中でも話題は、仕事の事や彼氏・彼女の話だった。
その時私には好きな人が居た。
が、好きな人には彼女が居た。
だから、好きな人と付き合うなんて事は考えてなかったが、
彼女と一緒に遊んだりすることがあったので、それなりにショックだったり。
そんな事の相談に乗ってもらったりした。
翔君はと言うと、私と別れて以降、特定の彼女も作らず。
好きな人は居るのだか、いつも振られていたらしい。
その中で、めちゃくちゃ好きだった人が結婚してしまったらしい。
「さすがに結婚しちゃうとショックだよ?
でさ、俺見合いしてんだよね(笑)
でも、なかなか上手くいかなくてさ~~」
聞けば、学校を卒業してから、すぐに見合いを始めたそうだ。
「なんでそんなに結婚したいの?
ってか、見合いでその人好きになれる??」
私は見合いをした事がないので、果たして見合い相手を好きになれるのか?
それが疑問だった。
「見合いって、相手を好きになるとかそう言う問題じゃないんだよ?」