お互い、別の場所で大学生という新しい生活が始まった。
結局私は、親の反対を押し切って受験した学校へ行ったので、
渋々寮生活になった。
寮といっても、個室。
キッチンがないくらいで、後はすべて自分の部屋で用事が済む。
夜になると、必ず翔君に電話していた。
「毎日電話してると、後で請求見てびっくりするぞ?」
そう言われても、やっぱり毎日話がしたい。
離れてても声が聞きたい。
私もバイトを始めた。
電話代を稼ぐために!
ゴルフ場のキャディーのバイトだったので、比較的早く帰れる。
それに、2ラウンド回るだけのバイトだった割りに、時給は良かった。
初めての給料日、嬉しくて翔君に電話した。
でも、いつも居るはずの時間なのに、翔君が電話に出る事はなかった。
翌日、私に1通の手紙が届いた。