祖母ちゃんが来るからと、颯人は休みの調整をしていた。
そして、予定通り休めるはずだった。
昨夜母が帰ってしまったので、一人寂しく朝食を作った。
とりあえず、焼き魚と味噌汁くらいでいいよな。。。。
食材は、前日母が買って持って来ていてくれた。
小さい子供を連れて、買い物に出かけるのは結構な労力を使う。
それを分かっている母は、姫の顔を見に来る時は
お肉とか、魚とか、いろんな物を買ってきて、冷蔵庫に黙って入れて帰る。
朝食を済ませて、少しゆっくりしていた時に、颯人の携帯が鳴る。
「はい!颯人です!」
あっ!もちろん、ホントは苗字を名乗りましたよ。
「お世話になってます~~!」
相手はどうやらお客さんらしい。
私の不安が広がる。
「はい!分かりました!
じゃあ、すぐに会社へ向かいますので!
じゃ、よろしくお願いします!」
(゚ω゚;)。o○(ぇ!?)
会社行くって言った?!
祖母ちゃん達置いて?!
やっぱりか~~~~~!!!!
颯人、この会社に転職してから、規定では平日に週2日の休みがある。
だ・け・ど
完全歩合制なので、売り上げが上がらないと給料は微々たるもの。
だから、売り上げの上がらない月は、休日返上で出勤するのだ。
時には、お客さんからのご指名で出勤したり。
この日も、お客さんからのご指名だったみたいだ。
「会社行くの?」
祖母ちゃんに聞かれる。
「祖母ちゃん、せっかく来てもらったのに悪いね(^▽^;)
お客さんが来るらしいから、これから行かなきゃ駄目になったわ。
俺は出かけるけど、ゆっくりして行って!」
そう言うと、着替えの為に自分の部屋に行った。
勝手に「ゆっくりして行って!」って言ってるけどさ(ーー;)
残された私と姫は?!
話す事も大してないのに。。。。。
(o´д`o)=3