私が彼と別れた報告をしてからも颯人の態度に代わりは無かった。
今までと同じように、仕事が終われば毎日電話していた。
その一方で、復縁に向けて元嫁にも電話していたようだ。
ある日なかなか連絡が来ない。
仕事もとっくに終わってる時間だ。
深夜12時なっても連絡がない。
この時の私は、はっきり言って精神的におかしかった。
颯人からの連絡がないと、気が狂いそうだった。
思い切って颯人に電話してみた。
が、携帯は電源が切られていた。
モヤモヤした気持で落ち着かない。
真夜中。。。。。
私は覚悟を決めて、颯人の実家に電話してみた。
「プルルルル・・・・・プルルルル・・・・・」
「はい」
颯人の声だった。
「もしもし?颯人?」
「咲ちゃん??」
「なんで携帯切ってるの?」
「あ~ごめんごめん!今、元嫁と話してるから、後から掛けなおす」
「分かった。じゃあ待ってるから。。。」
私がそう言うと、すぐに切られた。
それからどれくらい待っただろうか。
颯人からの電話が来たのは多分深夜2時ぐらいだったと思う。
「起きてた?」
「起きてたよ?で、今日はどんな話になったの??」
「うん。元嫁がそっちに戻って良いって言ってくれたよ♪
今まで、そっちに戻るには500万貯金してからとか言ってたじゃん?
けどさ、こっち田舎だからさぁ。
給料の事とか、これから先の生活の事考えたら
そっちで就職し直して、生活の基盤作ったほうがいいだろ?
で、それを元嫁に話したら納得してくれたよ」
颯人はとても嬉しそうに話していた。
颯人の嬉しそうな声を聞くたびに、私は辛くなった。
「私が今まで颯人にしてあげてたことって一体なんなん??」
そう思わずには居られなかった。
颯人と知り合って3ヶ月。。。。。
この時私は颯人にお金を貸していたのだ