リンゴの気持ち -5ページ目

殺風景

ずっとひとりだった。

いつも傍らで眺めてるだけだった。


淋しくはない。

そう思ってた。

羨ましい。

そう思ってた。




それでもずっとひとりだった。

いつも気にしないようにするだけだった。


ひとりが好き。

そう思ってた。

ひとりは嫌。

そう思ってた。




それでもやっぱりひとりだった。

いつもあきらめてばかりだった。







ふと気がつくとひとりじゃなかった。

いつも傍らに誰かがいた。


嬉しい。

そう思った。

淋しい。

そう思った。




何度見てもひとりじゃなかった。

いつも傍らに笑顔があった。


温かい。

そう感じた。

冷たい。

そう感じた。