筑波大学医学専門学群医学類5年 斉藤祥子
今回は、家庭医療そのものからは
少し視点がずれてしまうかもしれませんが、
私がプライマリケア、家庭医療に対して感じる
魅力について書いてみようと思います。
そもそも私が医師を目指したきっかけとなっているのは、
ある医師の「眼」でした。
…何を言いたいかというと、
高校生の頃、自分の進路・どんな生き方をしたいかを考えていたとき、
ふと思い出したのがその先生の眼差しだったのです。
その「眼」に出会ったのは小学5年、母の大きな手術の後でした。
淡々と事実を述べられるなかで感じた誠意、
「よかったね」とまっすぐ見つめて微笑んでくれた眼差し、
詳細は覚えていなくても私の記憶に強く残っているシーンです。
"ああ、まっすぐな眼差しで心髄に安心を与える人になりたい",
それが医師を目指したきっかけのひとつでした。
そんな気持ちがスタートだったので、
入学後、コミュニケーション・生活背景への考慮等を含め
「人」の単位で診ることを考えるプライマリケア研究会に
入って受けた刺激は心地よいものでした。
さらに昨年夏に一週間ほどお邪魔した西表島の診療所の
医師と地域の方たちの姿を見て、
家族のこと、仕事のこと、季節のことを把握して
一緒に悩み、楽しみ、話し合いながら医療を進めていく中で見られる、
先生の、患者さんたちの、生き生きとした瞳と笑顔を知ることができました。
現在病院実習の毎日を送っていますが、
本当に医療の形はさまざまです。
正直なところ、自分が家庭医そのものになるかどうか分かりません。
ですが、家庭医でもそうでなくても、
まっすぐに向き合う努力をすること、
「人」を診るということ、
患者さん自身の人生であることを大切にする、
そんな家庭医らしさのような要素を持った医師になりたいな、と思っています。
夏セミでは家庭医療に熱い先生方、仲間にも会えましたし、
将来像に悩みつつも家庭医の在り方等についていろいろ考え語りたい方たちにも会うことができました。
素敵な場所だと思います。
長々と書いてしまいました。
私の思う家庭医療の精神的魅力のようなものが、少しでも伝わったなら嬉しいです。