
100万分の1の恋人
- 著:榊邦彦
- 出版社:新潮社
- 定価:1365円
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直感で、読もうと思った本。
就職の決まった大学院生が、幼馴染の彼女と結婚しようとする。
だが、彼女は難病に犯されていた。
病気のこと、登場人物の心理について
ものすごく細かく描かれている。
自分だったら、どうするだろうと考えさせられる本。
実際に、小説に取り上げられている病気に犯され
苦しんでおられる方がいると思うと、
ありきたりではあるが、
早く治療法が見つかって欲しいと願うと同時に、
自分がいかに恵まれているかを知る。
全体としては「世界の中心で愛を叫ぶ」と似ているかも?
この本を読んでいて、気になったことがひとつ。
物語が山ばかりだと、自分の気持ちが「麻痺してしまう」ということ。
やっぱり山があるなら、ちょっとホッと出来るような
一見物語の筋とは関係ないようなエピソードがあるといい。
ただ、ものすごく読みやすい本だった。
大切な人を、今よりも大切にしたくなる本。
