「あのね、私
話さないといけない事があります。」
メッセージの宛先は彼だった。
私は全て彼に話そうと決めた。
ゲームに課金し、気づけば80万にもなった事。
その借金の為に身体を売った事。
彼の10万円も既に使ってしまった事。
別れられる覚悟でした。
彼に借りれば、利息や手数料は要らない。
返済がゆっくりでも大丈夫だろうから。
どこまで堕ちれば済むのだろう。
と言うぐらいに私は変わってしまっていた。
もう自分の事しか考えられなかった。
彼は、何かあったの?!と、とても心配そう。
ごめんなさい。
あなたが、守りたい、ずっと一緒に居たいと
思ってくれている私は、汚れている。
課金に溺れる廃人となってしまった。
全てを話した。
当然彼はとても混乱していた。
文面から見て怒りが混じっている事もわかる。
「許せるか分からない。
少し考えさせてほしい。」
許せるはずない。
勝手に80万もの借金を作って、返す為に
自分以外の男と関係を持ってしまった。
しかし失敗したから助けてほしい。なんて。
わかった。と返事して待った。
別れようと来ても、このまま音信不通になっても
構わないと思っていた。
お金さえ貸してくれればと。
私が楽にさえなればいいと。
しかし彼からの返信は予想外なものだった。
「同棲しよう。今すぐこっちに来い。
そうすれば肩代わりしてあげるから。
こっちで働きながら返して行こう。」
彼が神様に見えた。
私はようやく、借金から解き放たれた。
辛かった。苦しかった。
全部私が原因の過ちを
無関係の彼が尻拭いをしてくれた。
3ヶ月後、新幹線で3時間半。
彼の地元に部屋を借り、同棲が始まった。
親は喜んでくれていた。
「色恋しないまるが同棲か〜。
寂しいけど幸せになるんだよ!」と。
借金の事など知らないまま実家を出たのでした。