深夜主人がいびきをかきながらこたつで寝ていた。
横に置いてある携帯を取ってみた。

 なんだろう?なんで見たのか?初めてでは無いのだけど。
本当は、なんでみたのか?ではなく、ずっと疑っていたから。

主人の携帯に、笑顔の女性の写真が保存されていた。

 こんなにも体がガクガク震える事が今まで経験無かった。
寝ている主人を起こして、何と言ったのか??はっきり覚えていない。

主人が、言い訳をし始めた事だけは覚えている。
「そんな写真はしらない」
「友達が彼女の写真をメールで送ってきたのを思い出した」
など、苦しい言い訳。

結局、主人自身も言い訳があまりにも無理矢理過ぎることに
気付いたのか、浮気を認めるまでに時間はかからなかった。

まぎれもなく主人が撮影した写真。笑顔の女性の手を力強く
主人が握っている。幸せそうな笑顔。

 主人にひどい言葉を朝まで投げつけた。

でも、その日はどうしても夫婦二人で参加しなくてはいけない
イベントが朝からあり、動揺する心を押えて出かけた。

私の母親や親戚や知り合いも沢山集まるイベント。

とても気が重かった。しんどかった。逃げ出したかった。
そして一番は主人を責めたかった。怒りから。悲しみから。

主人の嘘はどこまでも長い間続いていく事になる。