決断が近づくと、なぜか不安になる理由
(副題:就職・結婚・進路に共通する話)
就職、結婚、進学。
人生の大きな決断が近づいたとき、
なぜか理由のはっきりしない不安が増えることがあります。
「本当にこの選択でいいのだろうか」
「他にも道があったのではないか」
頭では決めたはずなのに、
心だけが追いついてこない。
ここでは、
就職・結婚・進学という三つの場面で
実際に起きた“決断前の揺れ”を並べてみます。
就職・仕事の決断前に起きたこと—— ある20代男性の証言
内定が見え始めた頃でした。
それまで順調だったはずなのに、
なぜか急に心が落ち着かなくなりました。
普段ならしないミスが続き、
人間関係も微妙に噛み合わなくなる。
過去の選択まで思い出して、
「あの時こうしていれば」と考えてしまう。
周囲は前向きでした。
「決まってよかったね」
「次のステージだね」
でも、自分だけが取り残されているような感覚がありました。
結婚を決める直前に起きたこと—— ある30代女性の証言
結婚の話が具体的に進み始めた頃のことです。
これは、ある30代女性が語ってくれた体験です。
嬉しいはずなのに、
なぜか心が静かにざわついていました。
相手のちょっとした言葉が引っかかり、
今まで気にならなかったことが
急に目についてしまう。
「本当にこの人でいいのかな」
そんな考えが、
理由もなく何度も浮かびました。
周囲は祝福してくれていました。
「おめでとう」
「幸せだね」
だからこそ、
この気持ちを誰にも言えなかったのです。
いわゆる「マリッジブルー」と
呼ばれる状態だったのだと思います。
でも当時の私は、
それを気持ちの問題や、
迷いの弱さとして片づけていました。
結婚は決断だから、
迷ってはいけない。
そう思い込もうとしていました。
でも、
気持ちを押さえ込もうとすればするほど、
心は余計に落ち着かなくなりました。
今振り返ると、
あの感覚は後ろ向きなサインではなかった気がします。
それは、
単なる不安というより、
それまで大切にしてきた生き方や距離感が、
次に切り替わろうとする前兆だったのかもしれません。
進学・進路を決めたあとに起きたこと—— ある10代学生の証言
進学先や進路を決めたあとでした。
周囲からは「安心だね」と言われ、
自分でも決断したはずなのに、
心のどこかが落ち着きませんでした。
これでいいはずなのに、
別の道が頭をよぎる。
友人関係が少しずつ変わり、
これまで当たり前だった居場所が
静かにずれていく感覚がありました。
「もう後戻りできない」
そう思った瞬間に、
理由のない不安が強くなる。
三つの決断に共通していたこと
場面は違っても、
そこに現れていた感覚はよく似ていました。
- 理由のはっきりしない不安
- 過去の選択への引き戻し
- 周囲と自分の温度差
- 早く決めなければ、という焦り
多くの場合、
こうした状態は「良くない兆候」や「迷いの弱さ」だと
片づけられてしまいます。
けれど、
本当にそうなのでしょうか。
もしこれが、
何かを間違えたサインではなく、
これまでのやり方や考え方が
次に切り替わろうとしている途中状態
だとしたら。
見え方は、少し変わるかもしれません。
大きな決断の前に現れる
説明のつかない揺れは、
必ずしも後退の兆しではありません。
それを急いで消そうとする前に、
少し立ち止まって眺めてみる。
これまで、
多くの人が感じてきたこの揺れは、
はっきりした言葉や説明を持たないまま
扱われてきました。
いまはそれを、
構造として捉え、説明し直す視点も
見えてきています。
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※この揺れを、気分や性格の問題として片づけず、
構造として整理した有料記事(500円)はこちらにまとめています。
https://note.com/heroy/n/n64757abdf61d

