働き盛りの男性にとって、通勤途中や仕事で大事な会議、打ち合わせといった場面で、急に我慢できない尿意を催すと大変辛いですよね。
急に我慢できない尿意や、昼も夜もおしっこのために何回もトイレに行く頻尿といった症状は過活動膀胱かもしれません。
また、過活動膀胱は急に我慢できない尿意の他、トイレに間に合わず思わず尿漏れを起こしてしまうという症状もあります。
トイレのことになると老若男女問わず恥ずかしさもあり、特に仕事を抱えていると病院に通うことがなかなか難しいこともあるかもしれません。
そこで、市販のサプリとかに縋りたくなりますよね。
果たしてサプリメントで効果はあるのでしょうか、詳しく解説していきます。
近年注目されているサプリメント、過活動膀胱にも効果?
結論から申し上げますと、サプリメントによって過活動膀胱の効果は未だに確証がありません。
過活動膀胱とサプリメントで検索をすると、ノコギリヤシやイソサミジンといった成分が排尿機能を改善する、良くなったなどといった体験談などが多く見られます。
ノコギリヤシの果実に含まれる成分が前立腺肥大症の治療薬として研究が進められていますが、充分な科学的確証が得られていません。
イソサミジンについて寶酒造を源流とするタカラバイオ株式会社と静岡県立大学大学院との共同研究で、夜間頻尿や排尿トラブルを改善し排尿機能を高めることを確認、日本人を対象にしたヒト臨床試験において安全性が確認されています。
しかしながら、まだまだ科学的根拠が充分とはいえず、更なる研究開発が必要と考えられています。
サプリメントだけではなく生活習慣も見なおそう
サプリメントは栄養補助食品と言われるものでありますので、根本的に治すのではありません。
やはり病院にて適切な治療を受けるといったことが必要となります。
サプリによって症状を軽くしたり抑えたりする効果は期待できるかもしれませんが、生活習慣を見直すことも重要です。
過活動膀胱の原因の中にストレスによる心因性や、夜遅くまで仕事などでパソコンを使ったり、スマホやゲームをしたりすることなどによって自律神経の乱れが起こることも考えられています。
また、お酒やお茶・コーヒーなどカフェインが含まれている飲み物や、香辛料といった刺激物によって症状を悪化させてしまうことがありますので、なるべく控えることが必要です。
今後科学的根拠に基づいたサプリの開発に期待
現在のところ、治療と平行してサプリメントを勧めるといった事はあまり見られませんが、今後科学的根拠に基づいたサプリメントの開発が進むことによって、初期の段階で症状をある程度緩和させ、長期化することなく完治に向かうことに期待したいところです。
我が国の医療費は年々右肩上がりで、超高齢社会も相まって社会保障費の見直しが迫られています。
特に過活動膀胱は若い世代にも見られますが、年齢とともに症状を訴える人が多いのも特徴です。
膨れ上がる医療費を抑えるために、国は後発医薬品(いわゆるジェネリック薬品)を推奨していますが、今後科学的根拠に基づいたサプリメントの開発が期待されるところになります。
過活動膀胱にサプリは効くのかまとめ
現在のところサプリメントによる効果について、まだまだ科学的根拠が充分とは言いがたいところがあります。
しかし、一定の成果が報告されている事例もあり、今後更に科学的な実証に基づいたサプリメントが開発されることを期待したいところです。
また、サプリメントに依存するのではなく、治療とあわせて尿意を感じてもトイレに行く時間を先延ばしにする膀胱訓練や、尿漏れを防ぐための骨盤底筋体操といったトレーニングに加え、お酒やカフェインなど刺激物を避け、ストレスをなるべくためないように、規則正しい生活を送るといった日常生活の見直しも大変重要となります。