きょう21日,人工知能人間の翻訳対決が韓国で行われました.国際通訳翻訳協会とセジョン大学校・セジョンサイバー大学校の主催で行われたこの催しでは,グーグルとネイバー,機械翻翻訳会社のシストラン(SYSTRAN)と,人間の翻訳家とが英⇔韓翻訳の腕を競ったそうです.複数のメディアがこれを伝えています.

 

●'인간 vs AI' 번역대결서 인간 압승…"AI, 문학 번역 취약"(연합뉴스)2017/02/21
http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2017/02/21/0200000000AKR20170221160600017.HTML

 

●인간, 인공지능과 ‘번역 대결’서 24.5대 10 완승(한겨레)2017-02-21
http://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/783587.html 

 

●인간과 AI가 '번역 대결;을 벌였고, (인간에 따르면) 인간이 싱겁게 이겼다(허핑턴포스트코리아) 2017년 02월 21일
http://www.huffingtonpost.kr/2017/02/21/story_n_14898812.html

 

 点数による評価では,一見人間の圧勝に見えます.いずれは翻訳の分野でも人工知能が大活躍する世の中が来るのでしょうが,人間の翻訳家が今すぐ取って代わられることは無いようです…と言いたいところですが,安心はできません.

 

 というのも,人工知能の翻訳結果の正確性もなかなかのもので,何より人間とは比べ物にならないくらい翻訳にかかる時間が短く,瞬時に作業を終えてしまいます.今夜のKBSの9時のニュースでも,この対決のようすや,人工知能による機械翻訳の現状について報道されました.それによると,あと3年で人工知能が人間の翻訳家のレベルに届くとのことです.

 

●[라인뉴스] ‘인간 vs 인공지능’ 이번엔 번역 대결(KBS NEWS)2017.02.21
http://news.kbs.co.kr/news/view.do?ncd=3432992

 

●[라인뉴스] 말하고 듣는 AI 시대…뒤처진 한국어 (KBS NEWS)2017.02.21
http://news.kbs.co.kr/news/view.do?ncd=3432985

 

 アルファGoが膨大な棋譜データで自己学習を積んだように,翻訳の人工知能も過去の対訳などを入力して学習させているようですが,ルールがきっちり決まっているゲームとは違い,人間の言語を正確に翻訳するのは難しいと思われます.

 

 新聞記事や法令など,ある程度形式が定まっているものなら,機械翻訳でも比較的扱いやすいとは思うのですが,上の動画には,村上春樹の小説の英訳をグーグルのAIで行った結果が,翻訳家のそれと大差なかったとも伝えられていて,ちょっと信じられません….

 

 将来,人工知能に取って代わられるという職種の話題を日本でも耳にしますが,翻訳もそのほとんどをAIが担うようになって,人間は最後にネイティブチェックする程度の役割になる時期は,意外と早く訪れるのかもしれません.