嫁と亡舅 | 膵臓がんサバイバー3年目 家族のブログ

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2022年5月、50代の夫が膵臓がん(肝転移有 ステージⅣ)の告知を受けました。
フォルフィリノックス治療が奏功し、2023年7月、ステージⅣからのコンバージョン手術。
現在、抗がん剤治療S‐1を継続中です。

私(長男の嫁)は、夫の母(姑)と二世帯住宅で暮らしています。

一方(主屋)に夫(患者)・妻(私)・息子。

もう片方に姑。こちらには、今は亡き舅と夫のおばあさんも暮らしていました。

一時期、3世代の主婦がいたことになります。

時々都会から帰ってくる独身の義妹(私より年上)もいます。

 

結婚して田舎に戻り、長男の嫁として暮らし始めてから、この夫の家族達のことでよくイライラしていました。

「家族」という内側に入ってから、初めて見えてくること。

老いていく人達の本音。

「自分」だけがかわいい、正直な、自分本位。

未完成な私は、なかなか達観出来ない。

 

 

7年前、がんを患い、告知からわずか半年足らずで亡くなった舅。無治療でした。

緩和病棟から一時帰宅した際、私が作ったローストビーフに舌鼓を打ち、「うまいね、これって手間がかかるんだ。有難う」と。

 

この翌日、実の娘(先述の義妹)が戻るのを待って、病室で亡くなりました。

直前まで会話をし、「吐き気があるから器をとってくれないか」と言った後激しく痙攣、直後に心停止だったそうです。

 

 

舅が元気だった頃、何度も本気で衝突した生意気な嫁の私ですが、最近、静かな気持ちで舅を思うことがあります。

写真の中の舅が、「〇〇さん(私の名前)、がんばってくれな」と話しかけているような。

「分かっておりますがな」と、私。