昨日、甲州みそやワインなど「発酵」に焦点を当てて山梨の食をPRするイベント「甲州発酵物産展」 が、千代田区のアートスペース「3331」で開かれました。

私は行けなかったのですが、私の勤め先の雑誌「うかたま」編集部の若手女子が参加してきました。彼女は仙台みそも有名な宮城県出身というのに、なぜか山梨のみそをずっと愛用しているとのこと。ということで、山梨のみそ「五味醤油の甲州やまごみそ」を買ってきてくれました。


かいたん☆かいたん 八ヶ岳縄文人への道

私の実家は山梨県の八ヶ岳山ろくなのですが、どこの田舎でもそうなように、みそは自家製が基本。うちの場合は親戚の家と一緒に大きな樽で作っていました。高校までは自宅なので、物心ついたころから慣れ親しんできた、そのみそ汁の味は今でも忘れません。

今は実家でもみそは買っているのですが、やはり買ったみそでも美味い!まあ実家では野菜の具沢山(最低でも3、4種類)だから、野菜の出汁も出て美味いというのもありますが・・・

横浜のうちは現在関東では普通に流通する信州みそを使うことも多いのですが、なぜか家でその味を出そうと思っても出せない。出汁はカツオ節に炒り子も使っているのに・・・。

その原因が本日分かりました!じつは山梨のみそ(甲州みそ)は他とは全く違っているそうです。食に関する仕事もしているのに、しかも地元のことなのに、こんなことも知らなかったのは恥ずかしい限りです。

どんな味噌かとネットで調べてみました。材料は当然ダイズなのですが、どうも麹が違うということがわかりました。通常、関東・東北みそは米麹を使います。それに対して、白くて甘い九州みそは麦麹、名古屋圏の赤だし文化を支えるこげ茶色をした八丁みそは大豆自体に直接麹をつけます。

それに対して、甲州みそは米麹と麦麹をだいたい半分ずつミックスした「合わせみそ」になるそうです。実際に買ってきてもらったものをちょっと舐めてみました。うちでよく使っている信州みそのさっぱりしたコクのある辛味が、よりまろやかになっていて、甘みが感じられます。


かいたん☆かいたん 八ヶ岳縄文人への道


実家のお袋にも、みそを作っていた頃の麹のことを電話して聞いてみたら、やはり使っていた麹は米と麦が混ざったものだったとの返事でした!

五味醤油さんのホームページにあった話では、甲府は狭い盆地で斜面が多く、稲作に適していない風土だったため、お米の収穫が少なく、米麹だけではみそを作るのには足りなかったためとのこと。また、戦国時代に武田信玄が戦の際の携帯食であったみそを増産するために、田んぼの裏作として麦作を奨励したことも考えられるとしています。

私の実家がある八ヶ岳山ろくあたりは、南アルプスの山ろく(特に、甲斐駒ケ岳山ろくの武川あたり)とならび、山梨の中でも米どころといわれるところではあるのですが、面積は狭いため、やはりどちらかというと米と裏作の麦(ほうとう、すいとん)をセットにして食いつなぐような感じでした。

甲州発酵物産展のブログで、「いいね!」をチェックしたら、早速、昨日も歌を披露したらしい森ゆにさんの発酵アニメ第二弾「手前みそのうた」いよいよ公開のお知らせが届いてました。

★森ゆに「手前みそのうた」


みんなでつくろう手前みそ!!


五味味噌さんでも手づくりみそセットを販売しているようです。
★五味味噌「ヤマゴWEB」
★五味ちゃん日記