出張時の楽しみの一つは、その土地の郷土料理やB級グルメもさることながら。各地の個性的なローカル紙に目を通せることです。




かいたん☆かいたん 八ヶ岳縄文人への道


一昨日の出張で訪れた前橋






一昨日、前橋に出張の際にも、在来線から新幹線に乗り換えた大宮駅のキヨスクで上毛新聞を買いました。新幹線の場合だと、それぞれの地方まで行く前に、主要な駅のキオスクで沿線の県のローカル紙を買うことが出来ます。




よく利用する、長野、上越新幹線が発着する東京駅の21、22番ホームでは、キオスクで上毛新聞と信濃毎日新聞を置いています。




ただ注意しないといけないのは、その日の朝に東京に運んでくるため、遠いところの新聞は多少遅れます。たとえば、21、22番ホームで時々買っている上毛新聞と信濃毎日新聞ですが、7時に上毛新聞は並んでいますが、信濃毎日新聞は7時半を過ぎないと店頭に並びません。




さて、ローカル紙は、ローカルなだけあって、それぞれの地方では大きなシェアを持つ場合が少なくありません。毎年発表されている都道府県別のシェア率では、徳島(徳島新聞)、福井(福井新聞)、鳥取(日本海新聞)が、70%を大きく超えています。徳島は8割を越えています。また、沖縄も、沖縄タイムスと琉球新報の2大ローカル紙を合わせれば、ほぼ8割のシェアです。




私の出身の山梨が誇る「山梨日日新聞」も65%ほどのシェアを誇っています。ちなみに、群馬(上毛新聞)は40%強、信毎は60%強となります。




ローカル紙の特徴は、やはり地域情報の豊富さですが、上毛新聞ではスポーツ面がいつも別刷りになっていて、テレビ・文化欄とともに8ページ立てになっていて、とても得した気分になれます。わが山梨の「山梨日日新聞」も、テレビ・文化欄は別刷りで4ページになっています。






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1紙で2度美味しい上毛新聞





一方、信濃毎日新聞は北海道新聞や河北新報、西日本新聞などと共に地方有力紙の一つですが、県内政治の鋭い切り込みのほか、夕刊も含めて、企画記事や文化欄の記事が充実しているのも嬉しいです。私の尊敬する哲学者・内山節さんなども常連執筆者になってます。




私が現在住んでいる神奈川の神奈川新聞だって、ほかには負けていません。今年の春の大幅なリニューアルで、地域面の区分が、横浜、川崎、湘南、横須賀、相模原・県央、県西と6つに分かれるなど、他紙に比べても細かい上に、支局の若手記者の意欲的な連載記事がなかなか面白い!






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細かい地域区分けがうれしい神奈川新聞



また、何と言っても、沖縄の次に米軍基地が多く、Jリーグのサッカーチームが一番多いことから、米軍基地情報とJ2情報が詳しいのが嬉しいところ。昨年は、J1再昇格を目指すヴァンフォーレ甲府の動向をしっかりとつかむことが出来ました。




またさらに、地元JAが大きなスポンサーでもあることかから、農業記事が多く、TPP問題でもちゃんと反対派の動向も大きく伝えてくれます。それに、市民や障害者が参加する新しい農業の動きだってこまめに伝えてくれます。




ただ、これだけ頑張っているのに、シェア率は7%弱と寂しい数字です。首都圏の東京、千葉、埼玉なども、ともに10%を大きく割り込む数字になっています。




とは言え、まだローカル紙が存在するだけでもいい方で、大阪や滋賀には府県域レベルのローカル紙さえ存在しないのです。




明日府知事選・市長選のダブル選挙がある大阪は、橋下さんみたいな独裁的な主張が庶民に受け入れられやすい土壌があるのも、健全なローカル紙が不在ということにも多少は関係があるのかもしれませんね。




皆さん、地方の活性化、多様な考え方の尊重のためにも、ローカル紙を読んで、しっかり応援しまして行きましょう!