今日は仕事で朝から浜松に行ってきました。

静岡県内の学校栄養士さんや先生方を集めての食農教育研修会でした。

昼食は地元の「とんきい牧場」(有限会社 三和畜産)のお弁当を取り寄せて食べました。社長の鈴木芳雄さん自らに運んできていただき、20分ほどお弁当を食べながらお話を聞きました。


かいたん☆かいたん 八ヶ岳縄文人への道



お弁当のごはんは浜松市細江地区(旧・細江町)で生産された「浜名湖うなぎ米」のお米。浜名湖はいわずと知れたうなぎの一大産地ですが、昔は浜名湖のうなぎが用水路を通って田んぼまで遡上していたそうですが、三面張りのコンクリート水路の普及や農薬使用によって、かなり数が減っているようです。再び昔のような田園環境を取り戻そうと、「やらまいか」(浜松市内の特別栽培米のブランド名)の研究会のメンバーが呼びかけて、浜松市内の細江地区の農家を中心に、生きものにやさしい田園環境を再現し、農薬を使わない有機栽培で稲を育てています。こうやって育てられたお米を、環境保全米として「浜名湖うなぎ米 細江まいひめ」のブランド名で売り出しています。


鈴木さんをはじめ、農家の人たちは、田んぼの生きもの調査をやって、生きものへの関心を高めたり、生きものを保全するためのビオトープを作ったり、3面張りコンクリートの水路は改修して、側面2面だけのコンクリート水路にして、魚たちにやさしい土底の用水路を再現したりしているそうです。

メインのおかずには、とんきい牧場で育てた静岡県の銘柄黒豚「ふじのくに浜名湖そだち」の肉を使ったとんかつやメンチカツなど。特に、メンチカツは、生肉としては売りづらい耳肉をミンチにして、細江産のジャガイモ(男爵)と混ぜて作っています。ジャガイモのホクホク感とミンチ肉がうまく混ざり合って、柔らかくて、ほっこりした食感で、とても美味しかったです。

鈴木さんのところは、親子3人で、豚の生産から加工、農家レストランまで切り盛りしていますが、養豚は1968年に母豚5頭からはじめたそうです。、それが現在では母豚250頭、年間3,000頭あまりを出荷する大規模な養豚経営になっています。

http://www.tonkii.com/index.html



かいたん☆かいたん 八ヶ岳縄文人への道

飼料にもこだわり、良質なとうもろこしと大豆かす、少量の魚骨粉を配合した安全な飼料を使用。防腐剤・抗菌剤などを使わず、自家配合の飼料で健康に育てているそうです。

静岡県が改良した高品質豚肉の銘柄豚ふじのくに『浜名湖そだち』の生産販売に力を入れ、2000年の食肉産業展での銘柄豚コンテスト・味覚部門で鹿児島の黒豚を抑えて、見事第1位獲得!

黒豚というと鹿児島が有名で、生産量でも日本一ですが、実は日本で始めて黒豚が生産されたのは静岡だそうです。明治時代に遠州灘の御前崎沖で座礁したイギリスの船が、船底で船員の食べ残しや食品残渣などを食べながら飼育し、食用にしていた黒豚を、助けてくれた御前崎の人たちにお礼としてあげたことがきっかけで、静岡県内で飼育が盛んになったそうです。だから鹿児島の黒豚は静岡から伝わったといわれています。