2021年11/10日時点でデビュー済みの2歳馬で、来年GⅠで期待できる馬を6段階で評価し、☆3〜☆6の馬を紹介していきます。
牡馬編①、②も是非ご覧ください。
 
 
ホウオウプレミア☆☆☆☆
 エアグルーヴの牝系のロードカナロア産駒で、叔父には二冠馬ドゥラメンテ。札幌芝2000mの新馬戦は目立った勝ち方ではなかったが、2走目の百日草特別では上がり3F33.1秒の脚を使ってオニャンコポンとクビ差の2着。ダイナカールの一族は距離は持つが、ロードカナロア×クロフネという血統なので本馬の距離適性は2000mまでで、ベストは1800m前後。ファミリーナンバー8-fはダイナカールの一族の他にアーモンドアイも輩出しており、ロードカナロアとの相性は良い。高速馬場では安定した末脚を使いそう。ただ、ややパワーに欠ける血統。
 
ボルドグフーシュ☆☆☆☆☆
 スクリーンヒーロー産駒。新馬戦ではアートハウス、ショウナンアデイブらに敗れたが、残り300m地点でまだ最後方にいながら6着には追い込んでいて、能力の片鱗は見せていた。2戦目の未勝利戦では直線入り口で外に出して豪脚一線、新馬戦では先着されていたショウナンアデイブを差し切って勝利。新馬戦よりはペースも流れ、スムーズな競馬をできたのが大きいのだろう。血統的にはサンデーサイレンス3×3、Hail to Reason5×5×5、Northern Dancer5×5×5のクロスがあり、ややインブリードが濃いが、未勝利戦での切れ味を見る限りサンデーサイレンスのクロスは良い方に出ている。ロベルト系なので道悪もこなせるだろうし、芝2000m以上で活躍しそう。
 
ラコンタール☆☆☆
 ベガの牝系で、叔母にはハープスターのいる血統。国枝厩舎は新馬戦はあなり仕上げないが、それでも本馬は東京芝1400mの新馬戦で上がり3F33.7の脚を使う強い勝ち方をしている。ステルヴィオに似た血統構成で、距離適性は1400m~1600mか。ただ、近年多くの活躍馬を輩出している9号族がロードカナロア産駒の大物を未だに輩出できていないのが気がかり。重賞勝ち馬もファストフォースのみ。
 
ラーグルフ☆☆☆
 新潟1800mの新馬戦では9着に敗れたが、その後未勝利戦、芙蓉Sと2連勝中のモーリス産駒。デビュー戦は高速馬場の新潟で切れ味勝負の競馬になり、重い血統の本馬には不向きだったが、稍重だった2戦目、中山で2歳戦にしてはハイペースだった芙蓉Sを2連勝しており、消耗戦での強さを見せた。ただ父モーリス、母父ファルブラヴ、母母父シンボリクリスエス、Sadler's Wells、Fairy Kingの3×4のクロスがある血統はさすがに重すぎる印象。適条件は道悪の1600m~2200mくらいか。
 
リアド☆☆☆☆
 ディープインパクト産駒で母はタイタンクイーン、兄弟にストロングタイタン、ミラアイトーン、ギルデッドミラーなどがいる血統。阪神芝1800mの新馬戦を上がり3F33.5秒の脚で差し切り勝利。操縦性とキレに優れた馬である。兄弟には大きな馬体を持て余してポテンシャルに見合う結果を残せなかった馬もいるがこの馬は馬体重470kg前後の中型馬なのでディープインパクト産駒らしいキレがある。兄弟の距離適性と母父Tiznow、母母父Seeking the Goldという血統から、早熟のマイラーだろう。距離は2000mまでと考えるのが自然。ダービーは距離が長いが、3歳秋以降は能力の上積みが見込めないので、春二冠の時点で適性の差を埋めるほどの能力、完成度を持っているかが勝負になる。
 
レッドベルアーム☆☆☆☆☆
 レッドファンタジアはディープインパクトとの産駒で重賞馬を輩出していたが、本馬はハーツクライ産駒。ディープインパクト産駒でデイリー杯2歳Sを勝利した半兄2頭はスピード、前進気勢が前面に出すぎて早熟のマイラーに収まってしまった印象だが、ハーツクライ産駒の本馬は気性もおとなしく馬体的にも中距離向き。新馬戦では、2歳戦にしてはペースが流れたが、長くいい脚を使って差し切り勝ち。ハーツクライ×Unbridled's Songの配合は他にスワーヴリチャードがおり、同じように府中の1800m~2500mで活躍しそう。
 
レッドランメルト☆☆☆☆
 新馬戦は3着に敗れたが、国枝厩舎なのでこれは問題ない。前走府中の未勝利戦ではコリエンテス、メトセラの良血2頭を抑えて勝利した。ディープインパクト×Orpen×サザンヘイローという配合はサトノダイヤモンドと全く同じだが、牝系がパワーに富んだ13-cなのでダービーというよりは皐月賞向きの馬だろう。アルゼンチンの早熟血統なのでクラシック戦線での活躍を期待。