《フラワーカップ 回顧》
スタートはややバラついたものの出脚が良かったコントラチェックがそのまま逃げる展開。道中3馬身ほどの差をキープして4角で引き付け、直線でも伸びて逆に後続を引き離す。鞭も入れずに2と2分の1馬身差の快勝であった。勝ち馬はサイレンススズカを彷彿とさせる逃げ差し。負けているレースはいずれも稍重なのだが、母系には欧州系種牡馬ばかり。これはまだまだ勉強が必要ですね。2着エールヴォアは父ヴィクトワールピサ、3着ランブリングアレーは母父シンボリクリスエスなので、筋肉質な馬が好走する馬場。1800mという距離以上にマイル以下への適性が試された気がするので、この結果は桜花賞に直結するかと。

《ファルコンステークス 回顧》
8ザイツィンガーが出遅れ。3スタークォーツが先頭に立ち、2番手に5ジャカランダシティで直線に。外から13グルーヴィット15ハッピーアワーが一団となって追い込み残り200mで先頭に。2頭並んだが外のハッピーアワーが伸び1着。前半1000mは57.4。勝ち時計は1分20秒9と当レースが中京芝1400mで行われるようになってから最速だった。
1着15ハッピーアワーは武幸四郎厩舎初の重賞勝ち馬。父はハービンジャー 。近親にヨハネスブルグなど。母父ディープインパクト&母母父Storm Catの馬はこれが重賞初制覇。「黄金ニックス」産駒も走ることがわかっているし、種牡馬・キズナの追い風になりそう。
2着13グルーヴィットは、デビュー後ダートを2戦使われてから¾馬身差2着。父はロードカナロア。母父スペシャルウィーク。3代母エアグルーヴで、芝向きの瞬発力がここで発揮される形になった。
3着4ローゼンクリーガーはノヴェリスト産駒がここでも存在感を発揮。近親にDubai Millenniumやティンバーカントリーなどの良血馬。母父はフジキセキ。

《スプリングステークス 回顧》
4番人気2クリノガウディーの出足がよく、そのまま先頭へ、本命のヒシイグアスも前へ行った。そのまま平均ペースでやや縦長の展開。4コーナーで一気に後続が追い上げてきて最後の直線。クリノガウディー、8ヒシイグアス、10ディキシーナイト、9エメラルファイトがほぼ一線でその後に1番人気1ファンタジスト。前にいた二頭は坂でスタミナを使い果たし、伸び脚がいいのはエメラルファイト。坂を登りきってようやくファンタジストが伸びてくるが届かずエメラルファイトが重賞初制覇。2番人気ロジャーバローズは流れ込みの7着。予想は見事なほどに外れた…
1着エメラルファイト
好スタートから抑えて中団少し前、4コーナーで押し上げて差し切り勝ち。完璧な競馬、いわゆる横綱相撲だった。前走でも追い込んだ馬をクビ差抑えるなど根性のあるところを見せていて、朝日杯は差をつけられていたがほぼ番手順の決着の中13番手から6着に来たので評価できる。大レースでもこの根性は活きそうなので皐月賞でも狙いたい。
2着ファンタジスト
デビュー以降大きな馬体増が三回(+16、+10、+10)あり、いい意味での早熟性が伺える。母はディープ産駒にしては珍しく唯一の馬券圏内が新潟の千直、父は母系を引き出すロードカナロアなので母母父デインヒルが影響して、ゆくゆくは短距離あたりに落ち着くだろう。まだ3歳春のここはまだ1800でも守備範囲だった。短距離ほど坂路を使ってパワーをつける調教が組めるので、マイル以上のレースであれば坂は無いor緩斜面の方がいいかもしれない。
3着ディキシーナイトは父ダイワメジャー母父ホワイトマズル・そして母は中山巧者。非根幹距離での複穴として今後も期待。
本命ヒシイグアスは中山は良さそうだったが気性面の成長がもう少し必要か。対抗ユニコーンライオンは伸びてはいたが勝負どころで置いていかれたので府中や阪神と中山の外回りで狙いたい。

《阪神大賞典 回顧》
コルコバード以外は揃ったスタート。サイモンラムセスとロードヴァンドールがハナを競り合い、1番人気のシャケトラは後方から。途中でまくって3.4角の時点で2番手まで上がり、そのまま押し切って5馬身差をつける強い形。マンハッタンカフェ産駒らしい非根幹距離への強さ。ただ折り合いを見ても3200mは心許ない。天皇賞(春)はちょっと不安ですし、人気を上げるなら買いパターンではありません。
3着のロートヴァンドール、道中で競り合ったサイモンラムセスの結果を見るとこの馬の長距離適性は相当なものです。ヨコテン騎手と長距離の逃げ馬、イングランディーレを思い出さずにいられません。次走はみんな競り合っても無駄だとわかっているでしょうから、もっと強い競馬になるでしょう。
「馬券はまず外さない」とまで書いた自信の本命・リッジマンは6着。申し訳ないです…。敗因は切れ負けするのに有力馬の後ろから行ってしまったこと、などが考えられるでしょうか(決して騎手批判ではありません)。ステイヤーとしての適性は素晴らしいものがありますから、ここを負けて人気を下げてくれるなら次走買いです。