好きで。
好きで好きで。
なぜ好きになったのかもわからないけど。
いつから好きだったのかさえも。
気づけばただ、そこにいた。
心の奥底に眠る「声」を貴方だけが聞いてくれたから。
だから今こそ。
今こそ声を。
「……っ!」
声を・・・!
「……ですっ!」
しっかり言わなきゃ…!
でも、どうなってしまうのだろう?
僕がこの言葉を吐いたら。
……わからない。
背中の天使がこう囁く。
「大丈夫、きっとこの関係は壊れはしない」と。
背中の悪魔がこう囁く。
「お前がうまくいくはずがないだろう?ここまで来れただけでも幸いと思え」と。
考えた。
ひたすら考えて考えて、
何度もどうなるのか悩んで。
それでも答えは出ないままで。
背中の天使が再び囁く。
「あの人もきっと同じ事を望んでいるはずだよ。きっとうまくいく」と。
背中の悪魔が負けじと囁く。
「一言言ったその瞬間、これまでの全てが滅んでしまうだろう。失いたくないならやめておけ」と。
言って良いのだろうか。
言ってはいけないのだろうか。
言えば結果がわかる。
良い結果か悪い結果かはわからないけど。
……その時。
「頑張って、あと少しだから」
彼女がポツリと呟いた。
気づけば、彼女の頬には一筋の涙。
あぁ、大丈夫なんだ。
きっと、同じ想い。
思い過ごしなんかじゃない。
その一言がゆっくりと、だが何者にも負けない強いカで僕の背中を押した。
「……好きです……。僕と付き合って下さい……」
彼女はそれを向日葵のように受け止めて、
太陽のような笑顔で返してくれた。
はい…よろこんで、と。