義母が初期の認知症らしい。
少しずつ進んでいるそうだ。

医者からの診断は本人も同席して聞いているので認識はあるのだが、どうやら受け入れ難いらしく、自分ではまだまだ大丈夫、と思っている。

義父や義姉、うちの夫はとても心配しているが、聞く耳を持たないらしい。

義母はベンゾの眠剤をつい最近まで飲んでいた。
30年以上、毎日服用していたらしい。
飲むと眠れるので、気安く、それこそサプリ感覚で飲んでいたのだろう。
当然効きは悪くなり、最近はあまり眠れなくなったそうだ。
服用を止めた、と聞いたが、全然眠れないらしい。
当然だ。典型的な反跳性不眠である。


そりゃそうだよお義母さん。
薬に関して勉強し、副作用とか離脱症状とか、晩年の認知症のリスクとか、考えていなかったのだろう。
まぁ、当時はそんな発想もなかっただろうが。

ただ、私の実母も数十年前に体調を崩して眠剤を処方されたことがあるらしい。
母はきっちりした人で、それこそ「家庭の医学」を熟読し、処方された薬の名をメモして調べ、直感的に「違うな」と感じたら服用しない人だった。(とにかく疑い深い人ではある。それもどうかと思うが)

眠剤は1日飲んで止めたそうだ。
母は常用量依存にならずに済んだ。
母の判断は正しかった。

義母の認知症がベンゾに起因している確証はない。しかし要因の一つであることに間違いはないだろう。なにしろ脳に直接作用する薬なのだから。

精神薬が認知症のリスクを高める、と警鐘されるようになったのは、ここ数年である。30年超で服用していた義母は気の毒であるが、止め時もあったはずだ。実母のように。

日に日に症状が進んでいるらしい。
進行を遅らせる薬はあっても、止める薬はまだない。

義母は頑なに行政の支援を断り、義父も心配こそするが特に何もしないらしい。

このまま時が過ぎるのか。