「さぶいゆーてるやろー!、けったろかー!、」母の日常、その(112)
2006/2/16(木) 午前 9:41
某月某日 この日は夜明け前に、寝床の中から、母がしきりに話しかけてくる。隣のリビングで寝ている私も、寝ぼけ眼で答える。やがて6時半、キッチリ目覚ましが鳴る。夕べから部屋干ししていた、洗濯物を取り入れ、何時もの朝が始まった。

「お袋ちゃ~ん、起きよか~」母に声をかける。

「う~ん、んんん、、、」

「熱いお湯で顔洗うーたら、気持ちえ~で~」

「ま~だ」と、母。

「そうか、ほんだら、もうちょっと寝ぇ~」私は、母の部屋を覗き声を返した。

「うん、そうする」と、母が。しばらくして。

「にい~ちゃ~ん、にいちゃ~ん、はよこんかいなー、おしっこ!」

「ああそうか!?、はい!、行きましょう!」

「どこや~、どこにあるん?」

「こっちやで~、え~天気になったやろ~」

「てんき、ちゃう!、あめやー!」

「雨ちゃうで~、ほ~ら、見てみ、え~天気やんか~」何時もなら、このまま、洗面所へ連れていき、そのまま朝食を済ませ、朝のお目覚めとなるのだが。

「どうしたん、顔、洗えへんのんか~?」

「ねるねんやんかー!、どこやーっ?」

「もう、起きなあかんやろ~?」

「いーやっ!、ねなあかんねん!」

「そうか、ほんだら、もうちょっと、寝とくか~」

「あたりまえやー!、」もう一度母を寝かせた。朝は何故か時間の経つのが早い。時計を見るともう8時半だ。今日は学校(デイ施設)はお休みなのだが、出来るだけ、生活のリズムを崩したくない。

「お袋ちゃん、おはよ~さん、さあー、起きよ~か!なっ!」と、声をかけながら、母の掛け布団をそ~っとめくると。

「つめたいっ!、あほーっ!、さぶいゆーてるやろー!けったろかー!」と、四連発を食らった。(言葉も、ハッキリしてはるわ)。「こら、あかん、ヘルパーさんにお任せやー」と、私は、母をゆっくり寝かせることにした。